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スマートフォン一つで自転車のパワー表示とパワーやスピード等のレコード記録のFITファイルを作成 ――

・スムージング機能による軌道(道路線形)実相の推計
・詳細なプロファイル設定による高精度のパワー推計
 プロファイルは複数設定保存し選択的にパワー推計が可能
・FITファイル形式によるパワー推計GPSログ機能
 FITファイルはそのままGolden Cheetahなどでパワー解析が可能
・バックグラウンド機能によりスリープ状態でのロギング

右画像はエミュレータのキャプチャです(現バージョンは少し異なる)。Positionデータ(Geo Coordinates, Altitude)に適当な数値を1秒毎に設定して、35km/h前後の走行をシミュレートし2分28秒経過した時点です

パワーの推計は、とても詳細なパラメータとパワーメータによって得られた膨大な統計値をベースに、厳密でリアルな推計を行っています。
パラメータとして、人間(サイクリスト)の体格や服装,ヘルメットの有無とタイプ,ポジション,機材の詳細なスペック――総重量,フレームタイプ,ホイール重量,リム重量,リム高さ,タイヤサイズ,タイヤ重量,フリクション係数やローリング係数,スポーク本数,チェインリングとスプロケットの枚数と各々の歯数,電動アシスト,等々――これらを設定したプロファイルを基礎にします。
複数のプロファイルが登録可能なので、複数の自転車や異なるホイールを所有している場合でも、組み合わせも含めて全てを一度設定しておけば選択的に呼び出す事が可能です

問題があるとすればGPSの精度、GPSチップの性能です。
緯度と経度,高度から速度,加減速,斜度を算出するのですが、この3つの算出された値の精度はパワーの推計に大きな影響があります。
緯度と経度については高精度なチップが普及していると思えますが、高度に関しては、測値条件の難しさもあって高精度と言えるチップはそれほど普及していません。とはいえ、このケースで重要なのは、高度変化の値ですので、使用に耐えうるチップ,機種は結構あるかと思います。
GPSデータの精度が良くない機種では、リアルタイムでのパワー推計は実際的に無理かも知れません

GPSデータの誤差をあまり気にしないで済む方法があります。
データをスムージング(平滑化)するのです。画像ファイルからノイズを除去したりするのと同じ手法です。そもそも道路というのはスムーズな変化なので、特に高度変化に関しては緩やかなものであり、スムージング処理したGPSデータは道路の実相に限りなく近いと言えます

FIT Fileは、機種依存の無いバイナリデータファイルで非常にコンパクトで多種多様なWorkoutの記録が可能なファイル形式です。
運動生理学に基づいた有名なトレーニング支援ソフトである"Golden Cheetah"も、Activity File読み込みとしてはFIT Fileが標準です。特に競技者ではなくても、日常的にサイクリングしている人であれば、Golden Cheetahによる解析,運動管理は非常に興味深いものになり得ると思います。非常に高機能なフリーソフトです

本アプリケーションは未だGoogle Storeにアップロード出来ていません

Windowsでは、cyclingGPSToPowerSimというソフトウェアで、本アプリケーションと全く同じパラメータと推計方法を用いていて、GPSのログファイルからパワー推計したFIT Fileを作成する事が出来ます。
また、定速度走行でのパワー,加減速,ダウンヒルでの終末速度,ブレーキング等のシミュレーション機能も充実しています。
ダウンロードページはチュートリアルページにもなっています
 


 
powermeter for Android, パワー表示とFIT File作成
ver.0.00.00, last updated on --th ---- 2022 since --th ---- 2022
 
使い方概要
 
1. プロファイル作成
2. プリファレンス設定
3. Workout, FIT File出力
4. ファイルのチェック
5. Golden Cheetahについて
 
chapter1: プロファイル作成
 
1-1. Human
1-2. Equipment
1-3. shifting
1-4. Wheel
1-5. Tyre
1-6. Brake
1-7. Loss of Power
1-8. e-Assist
 
chapter2: プリファレンス設定
 
2-1. Settings
2-2. Condition
2-3. Peloton
2-4. Heating
 
chapter3: Workout, FIT File出力
 
3-1. リアルタイムでパワー表示
3-2. FIT Fileの出力
 
chapter4: ファイルチェック
 
4-1. ディレクトリ
4-2. FITファイルのスタッツ
 
chapter5: Golden Cheetahについて
 
5-1. 分析の検証
5-2. ****
 


使い方概要


左画像は、初回起動時に左上のメニューアイコンをタップした状態で、プロファイルは"default"の一つがあるのみです。
"default"をタップし更に右画像に示すサブメニューで"Edit"をタップし、プロファイルの各ページ全ての項目を自身の体格や機材の詳細なスペックに置き換えて下さい。"default"はそのまま放置し、"Create a New Profile"をタップして、同じ事をしても構いません。
"Create a New Profile"によって新たなプロファイルを追加していく事が出来ます。不要になったプロファイルは、プロファイルが複数ある場合に限り、"Delete"をタップして削除出来ます

一つのプロファイルには以下の8つのページがあり、各ページの全ての項目を自身のモノに設定して下さい

- Human
- Equip
- Shift
- Wheel
- Tyre
- Brake
- Loss
- e-Assist

各ページについて、チャプター1で詳述します
 



"Preference"をタップすると、"Edit"のみのサブメニューが現れます。"Editをタップすると、以下の4つのページが表示されます。最初のページである"Settings"以外はあまり変更する必要は無いと思います。
一度変更(保存)すると、次回以降の起動時にも反映されます

- Settings
- Condition
- Peloton
- Heating

各ページについて、チャプター2で詳述します
 



プロファイルの"Workout"をタップすると、パワー表示のページに遷移します。
他に、速度,距離,高度,期待されるケイデンスとギア選択,最大出力,最高速度が表示されます。高度を表示するのは、GPS精度を知るための指標と思えるからです

右下の青いボタンが、Start/Stopボタンです。タップして表示開始、再度タップして表示終了です。
リアルタイムでのパワー表示は、高精度なGPSチップが要求されます

"Settings"でログ設定していれば、同時に、FIT fileを作成します

計測中はBackground Serviceが起動します

チャプター3で詳述します
 



メニューのFile Checkをタップすると、Directories CheckとStats of A Fileのサブメニューが現れます

Directories CheckをタップするとFile Managerが起動し、powermeterディレクトリの中身をチェックできるので、作成されたFITファイルを確認する事が出来ます

Stats of A Fileをタップすると、統計値を表示するページに遷移し、右下のボタンをタップする事でFile Managerが起動しファイルを選択する事が出来ます。ファイルを選択すると、そのFITファイルに記された統計値(サマリーデータ)が表示されます

チャプター4で詳述します
 



出力したFITファイルは、ゴールデンチーターなどで分析出来ます。
運動生理学の分析により、トレーニングの管理が可能になります。特にトレーニングという意識が無く健康志向やファンライドで乗っている場合でも、体力や体調の推移を数値で確認出来るのは興味深いのでは無いでしょうか

試しにゴールデンチーターを使ってみる事です。ここでは、大雑把な使い方のプロセスを簡単に記しておきます。イメージが喚起出来れば幸い程度の記述です

データ収集
・自転車に乗った場合のデータは全て記録する
・6週間以上のデータを集め信頼性を担保する

データのインポート
・Golden Cheetahのダウンロードとインストール
・“Athlete”を設定する。FTPがわからなければデフォルトのままにしておく
・“Activity”/“Import data”メニューによりFITファイルを取り込む

分析・評価
・CP, FTPを定期的に測定して登録する。これが評価基準になる
・PMC(Performance Management Chart)でCTL, TSS, ATL, TSBを評価する
CTL : Chronic Training Load, 体力指数
TSS : Training Stress Score, トレーニング負荷
ATL : Acute Training Load, 短期的体力指数
TSB : Training Stress Balance, 疲労度合
・以上のバランスを保つ事でトレーニングを最適化出来る
・競技者に於いては大会へ向けての調整方法によってフィジカルを最大化・最適化出来る

ゴールデンチーターの使い方は以下のサイトで詳しいです
――UG_Main-Page_Users-Guide
――This manual is for Golden Cheetah, version 3.0., Copyright (c) 2013 Mark Liversedge
 




chapter1: プロファイル作成


人間の体格とアビリティ

・human height
・human weight
・position
・torso angle
・cadence usual
・cadence powered maximum
・cadence shift up
・cadence shift down

人間の身長と体重を入力します

ポジションを選択します。"input Torso Angle"を選択した場合は、背筋の平均的な角度を入力する事で、ポジションの代替えとなります。

普段のケイデンスは、人によって解釈が異なりそうですが、定速度走行を行なっている時のケイデンスです。ロードレースで言えば、特に駆け引きも無く集団で走行している場合のケイデンスです

最大パワーのケイデンスは、最大パワーを出力する場合のケイデンスです。個人が最大速度で走行する場合のケイデンスです。レースであればゴールスプリントの場合のケイデンスです

シフトアップケイデンスはシフトアップする直前のケイデンスです

シフトダウンケイデンスはシフトダウンする直前のケイデンスです
 



機材の主要諸元

・wear
・helmet
・bike weight
・shell type
・shell aero ratio

ウェアとヘルメットを選びます。エアロダイナミクスに影響します。特にウェアは大きく影響します

バイクの総重量を入力します

シェルタイプはフレーム形状のタイプの事で、ノーマルタイプかエアロタイプかを選択します。エアロタイプの場合は、更に、ノーマルタイプに比較したエアロダイナミクス比率を入力します。フレームの影響はさほど大きなものではありません
 



シフティング

・time loss of shifting
・crank length
・chainring count
・sprockets count
・chainring teeth
・sprockets teeth

シフティングのタイムロスは、シフトチェンジする際の時間ロスです。例えば、2010年のモデルではカンパニョロレコードで0.35秒,シマノデュラエースで0.45秒と言われていました。
ここで設定した時間は、シミュレーション上(加減速)でのシフトチェンジの際にノーパワーとなります。
メーカはスプロケット形状の開発により、シームレス化を目指していますので、シフティングする場合にも、多寡はさて置き、パワーをかけている人も多くなっているかも知れませんね。その場合は、より短い時間でよいと思います

クランクの長さを入力します

チェーンリングの枚数を入力します。枚数に従って、各々のチェーンリングの歯数を入力します

スプロケットの枚数を入力します。次いで、各々のスプロケットの歯数を入力します

最多でフロント3枚×リア15枚、最少は1枚×1枚(ピスト)です
 



フロントホイール,リアホイールそれぞれに以下の項目を設定します

・size
・weight
・rim height
・spoke count
・model year

ホイールのサイズを入力します。単位はインチです

重量を入力します。タイヤやチューブは除きます

ホイールのリムハイト,スポーク数,モデル年度から、エアロダイナミクスを推計出来るようになっています。
これは、実在の数十のホイールデータを統計処理し、有意性が認められた3つのファクターから成るモデル式による算出です。モデル年度の有意性が高かったのは、'00s年代半ばにエアロダイナミクスが進化した事が反映されています
 



フロントタイヤ,リアタイヤそれぞれに以下の項目を設定します

・size
・weight
・rolling coefficient
・friction coefficient

タイヤのサイズを入力します。サイズとはタイヤ幅の事です。これは通常「C」で表されるサイズなのですが、メーカによって微妙に異なる様です

重量を入力します。チューブの重量も含めて下さい

転がり係数を入力します。
ハイエンドクラスで、0.003〜0.005辺りに多く分布しています。これはBPNが75の一般的な舗装路の場合です。ダート路面の場合は考慮されていません。通常、スリックタイヤの方が係数は小さい傾向にあります。
また、ダートに特化したシクロクロスやMTB用のタイヤの転がり抵抗は極端に大きなものですが、舗装路でも悪路でも係数がほとんど変化しないところに特徴があります

摩擦係数を入力します。
ハイエンドクラスで、0.70〜0.90辺りに多く分布しています。これもBPNが75の一般的な舗装路の場合です。ダート路面の場合は考慮されていません。通常、スリックタイヤの方が係数は大きい傾向にあります

転がり係数と摩擦係数は、傾向として、トレードオフの関係にあります。フロントに摩擦係数の優れるタイヤを、そして、リアに転がり係数に優れるタイヤを使っているユーザもいるのではないでしょうか。尤も、銘柄次第ですが
 



フロントブレーキ,リアブレーキそれぞれに以下の項目を設定します

・rim/disc(type)
・material
・weight
・depth/diameter

先ず、リムブレーキかディスクブレーキかの選択をします

素材を選びます。カーボン,アルミ,ステンレスとあります。リムブレーキの場合は、カーボンかアルミの選択になるでしょう。ディスクブレーキの場合は、アルミかステンレスの選択になるでしょう。
稀にカーボンのディスクブレーキもありますが、ここでは、セラミックコーティングされたカーボンコンポジットなどは考慮されていません

リムもしくはロータの重量を入力します

リムの場合はハイト(height, rim depth)を入力し、ロータの場合は直径を入力します
 



以下の3つの器材の動力ロスを設定します。いずれも、デフォルトの条件下で、3〜5%ぐらいが標準的な値です

・shell loss
・mission loss
・wheel loss

シェル損失は、フレームの撓みによるもので、クランクトルクが50.0Nmの場合の損失率を入力します。トルクによって損失率は変化します。
非常に剛性の高いフレームであるなら、2.0%や1.5%でもいいでしょう。これはあくまで機械的な動力損失であって、それが疲れ難いという事ではありません

ミッション損失は、動力伝達に於ける損失です。ハイエンドのコンポーネントで3.0%、ローエンドのコンポーネントで5%として良いでしょう

ホイール損失は、リアホイールの撓みによるもので、トルクが20.0Nmの場合の損失率を入力します。トルクによって損失率は変化します。
ホイールタイプによって損失率は異なるものです。ひとつの指標は、リアホイールのスプロケット側のスポーク本数です
 



電動アシスト

先ず、モーターの位置と最大パワーを設定します。
次いで、最大で3つのレンジについて、アシストのタイプ,終端速度(速度域),アシスト比を設定します。
通常、レンジは2つもあれば十分でしょう。不必要なレンジは"none"に設定しておいて下さい

タイプは、"constant", "linear" から選択します。
"constant"は、人力に対して一定の倍率でモーターの出力が決まります、"linear"は、倍率が線形に変化します。ひとつ前のレンジの終端倍率から、当該レンジの終端速度で設定した倍率となる様に、速度に従って線形に変化します

指定する速度は、それぞれのレンジの終端速度(kph, km/h)です

比率は、モーター出力 ÷ 人力です。例えば、比率が2.0であれば、人力とモーターを合わせて3倍のパワーを期待できます。もちろん、モーターはその最大パワーを越える事は不可能ですが

例えば、日本の電動アシスト自転車の規制に従えば、
最初のレンジは、constantに、10km/hまでで、2.0倍以下の比率。第2レンジが、linearに、24km/hまでで、0.0倍(終端速度での倍率)となります。第3レンジはnoneです。比率はモード等で変わります
 




chapter 2: プリファレンス設定


セッティング

・interval time
・threshold velocity
・Unreal Inclination
・power base (pedaling / crank / hub / wheel)
・save log to a FIT file
・smoothing logging data of a FIT file
・GPS Accuracy

パワーの表示、及び、記録する場合のインターバルを秒数で設定します

記録を除外する速度を設定します。ここで指定した速度未満の場合はレコードを作成しません。例えば、信号待ちや降車した場合などのデータを記録しません。0.0を設定すると、全てのデータを記録します

あり得ない斜度を設定します。ここで入力した斜度(%)以上の記録は無視されます

表示、及び、記録するパワーのベースを選択します。
機材によるパワーロスに従って各々の出力は異なっています。また、電動アシストの場合は、モータの位置によって各々のベースのパワーは大きく異なる事になります。
通常、pedalingを選択する事で人力を表示,記録する事になるでしょう

"save log to a FIT file"にチェックを入れる事で、FIT fileを作成します。ノーチェックの場合は、パワー表示のみで、FIT fileを作成しません

"smoothing logging data of a FIT file"にチェックを入れる事で、GPSデータのエラーを排除する事が出来ます。ノーチェックの場合は、GPS精度次第で外れ値が記録される可能性があります

GPS精度を設定します。Highにしておいていいでしょう
 



コースコンディション

・wind speed
・wind direction
・temperature
・road surface
・BPN

風速と風向きを入力します

気温を設定します。気温と高度によって空気密度が算出されエアロダイナミクスの基礎パラメータになります

路面状態を設定します。
降雨状態を設定します。ドライ,ダンプ,ウェットの3つから選択します。
BPNとは、British Pendulum Numberという単位で、十分な摩擦を得るサーフェイスの評価値


極端なコンディションでない限りあまり変更・設定する必要は無いかと思います
 



プロトン乃至トレインに於けるエアドラッグ率を設定します

・alone
・input ratio
・calculate

単独走行の場合は、Aloneを選択し、エアドラッグ率を1.0にして下さい

率を直接に入力する方法と、集団の台数と前車との距離から計算する方法の2つがあります。
率を直接に設定する場合は条件としての速度も併せて設定します。
ソフトウエアに計算させる場合には、トレインで引くローテーションの有無を選択します。ローテーションに参加する場合、平均化されたエアドラッグ率が算出されます


この設定を使えるとすれば、チームTTぐらいでしょうけれど
 



ブレーキ素材の比熱と放射率を設定します。素材は以下の3種類各々に個別に設定します

・carbon
・aluminum
・stainless

プロファイルの器材設定で選択されたブレーキの温度を計算する場合の基礎データとなります


基本的に変更する必要は無いでしょう。少し特殊な素材を使用している場合にのみ設定して下さい
 




chapter 3: Workout, FIT File出力



選択するプロファイルをタップすると、左画像に示すサブメニューが現れ、"Workout"をタップすると右画像に示すページに遷移します。その時点では全ての値がゼロになっています

右下の青いボタンが、Start/Stopボタンです。
ボタンを押して計測を開始し、同じボタンを押して計測を停止させます

"Preference"の"Settings"の項目である"Save log to a FIT file"にチェックを入れておく事で、FIT Fileを出力する事が出来ます。
この場合に重要な事は、必ず青いボタンを押して停止させる事です。そうしないでページを遷移させてしまうとFIT Fileは出力されません。
"Save log to a FIT file"のチェックを外すと、リアルタイムでのパワー表示のみで、FIT Fileは作成されません

計測をしている間はBackground Serviceが起動し別のアプリをフォアグランドにしてもスマートフォンをスリープ状態にしても全て機能します。FITファイルを作成できますしフォアグランドに再表示した際の距離や平均速度などにも影響はありません

FIT Fileは、スタートからストップの間のレコードを1ファイルに記録します。ファイル名は開始時の年月日時分秒を連ねた数字列になります。拡張子は".fit"です。
開始と停止を繰り返す事で、複数のFIT Fileがストレージに作成されます。
降車していたり休憩している場合の記録は必要無いでしょう。そして、複数のファイルを一日分として1ファイルにしたい場合などは、前述した"cyclingGPSToPowerSim"でコンバインする事をお勧めします
 




"Settings"で"save log to a FIT file"にチェックを入れていれば、表示と同時に、FIT fileを作成します。また、"smoothing logging data of a FIT file"にチェックを入れていれば、そこそこの精度のGPSデータでも正確な記録を残す事が出来ます


FIT fileは、パソコンで管理する事になるでしょう。つまり、android phoneから簡単に取り込んだり削除出来る必要があります

‘FIT fileは、external rootに作られる"powermeter"というフォルダーの中に作成されます
 




chapter 4: ファイルチェック



Directories CheckをタップするとFile Managerが起動し、powermeterディレクトリの中身をチェックできるので、作成されたFITファイルを確認する事が出来ます

ファイルを選択する等は出来ません。あくまでディレクトリの中身を確認するだけです
選択ボタンを押せばトップページに戻ります
 




Stats of A Fileをタップすると、統計値を表示するページに遷移し、右下のボタンをタップする事でFile Managerが起動しファイルを選択する事が出来ます。ファイルを選択すると、そのFITファイルに記された統計値(サマリーデータ)が表示されます

右画像でオープンしたFITファイルはエミュレータで作成したものなので、走行データは入っていないので各スタッツの値はゼロになっています
 




chapter 5: Golden Cheetahについて


ゴールデンチーターのチャートつまり分析結果を検証してみます。
以下に示すデータは、GPSロガーで記録したデータをcyclingGPSToPowerSimでパワー推計して作成したFIT fileによるものです。パワー推計に於けるパラメータ及び推計方法は、本アプリケーションと全く同じです

右画像は、約半年間、cyclingGPSToPowerSimを利用してGPSデータからパワーとケイデンスを分析・推計し、ゴールデンチーターでそれ等のデータをインポート,分析した幾つかのチャートです

7月までは梅雨もあってあまり乗る事が出来ませんでした。8月に集中的に乗りましたが、9月,10月と諸諸の事情であまり乗る機会を持てませんでした。
ゴールデンチーターを使うにしては低レベルなデータですが、ファンライドのデータなので、そこは御容赦を…。
CTLの値を100に乗せたかったのですが、目前で失速してしまいました。怠け癖がつくと、CTLを維持するのも少々難しくなり、一度下がってしまうと元に戻すのはその気にならないと無理です。
※もちろん定期的に分析して、正確なCP, FTPを登録しておく事です。でなければ容易にCTLが100を越えたりしてしまいます

まず信頼性が高いと言えるチャートに「Power & Speed Trend」の“Speed Trend”があります。SpeedはGeo-coordinatesから算出されるからです。
そして、“Power Trend”も時系列変化としてSpeedのそれに相似しています。
それは、更に、「CP Analysis」,「Power Variance」,「PMC」のCTLとも相似している事がわかります。画像にはありませんが、「Aerobic Power」や「Anaerobic Power」等々の他のチャートもこれらに準じた変化を示しています

ゴールデンチーターの目的である“運動生理学に基づくトレーニングの評価と管理”に、これらのデータが十二分に用立っている事がわかります。
実際、CTL (Chronic Training Load) の変化などは、体力指数としてかなり正確なものだと体感出来るものでした。また、体力が多少ともついたと思える時期は、平均速度や平均出力が意識せずとも上がっています

多分、全てのRecordの個々のFieldsの値をチェックすれば、高度とその変化等に於いて、おかしなところが見つかるかも知れません。もちろん斜度としての外れ値は除去しています。そして、たとえそうであっても、“運動生理学に基づくトレーニングの評価と管理”という目的に於いては、全く問題無いと言えるでしょう

もちろん、期待するのは超高精度なGPSロガーが手頃に入手出来る様になる事です。そうなれば、パワーメーターと全く遜色無いデータが得られるのですから
 



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