フロントとテールをひとつのシステムとして作ると、小さなフロントを作る事が出来る。バッテリーと回路はテール側に置く。特にロードバイクなどのスポーツ車ならハンドル周りなどフロントはスッキリさせておきたい
バッテリーや回路を共用する事のメリットはいろいろある。まぁ想像してみて下さい。本当は、セキュリティアラームも統合したかったんだけれど、それを含めてサドル下に収めるのに都合のいいシェルがなかなか見つからなくて…
左画像は、これから作ろうと思うフロントライトのパーツであるが、ホルダーから取り外しが可能にするものとしては、最小クラスになるだろうと思う。バッテリーや回路は、テールランプとしてサドル下に組込むユニットに収めてしまう。
もちろん、ホルダーに直接にLEDを埋め込んでしまう事なども出来るのだが、そこまで小さくする理由も無い
デメリットは、ケーブルをトップチューブ沿いに取り回さなくてはならない事かな。スプラインで取り回す事にする
その気になれば、アウターケーブルをホールドするとても小さな金具などにLEDを直接に取り付けたり、サイクルコンピュータのバンドに直接に取り付けたりする事も出来るかも知れないね。
小さなアタッチメントを作成すれば、取付位置の自由度も大きく出来るだろうと思う。例えば、面実装の高照度LEDをヘッドに貼付けるなんてのも良さそう。
ま、そういうのは今後の課題とでもしておいて、――
否、折角なので、ホルダーのアタッチメント部位をサイクルコンピュータ用のバンド下部に移植する事にする。そうすれば、取り外しも可能ながら、ヘッド周りがよりコンパクトなものになる。これはヘッドライト単体の製作でも行った方法で、既に移植済み
7種の点滅パターンがあり、100均のテールランプやピカピカ棒などのオモチャに使用されているICを流用する。
また、ピカピカ棒の方が新しいモノで、制御は4系統あり、これは前後に振り分けるのに都合がいい。100均のテールランプに使われていたのは、3系統のICで、この場合には、少ない本数で発光する分をフロントとテールで共用するといいと思う(今回の例では1本発光を共用するなど)
新旧どちらも足の数は同じで、3系統に対して5本使っていたのが、4系統で4本に変化した。NCが一本あるのは拡張用だろうか。また、耐圧も上がった様だ(上限の実験などはしていない)。
基盤の材質も良くなった感じで、以前のモノより薄くてやや幅も狭くなった
十分に余裕を持たせてカットした(右画像)。実装時にはもう少し小さくする
このIC,テールランプに使われていた方のIC,についての詳しい説明を、このページの
「オープンコレクタで点滅制御するICの流用」に記しているので参照されたい
フロントとリアで使う系統を分ける。
狙いは、特別に昇圧回路を用意せず、ICの点滅を利用してチャージポンプとする。この事で、ホワイトやブルーLEDでも、2セルを絞り尽くすまで使い切る事が可能になる。ポイントは以下の4点
・IC点滅利用によるチャージポンプ
・切替えスイッチ一発でON/OFF
・望みのパターンで固定(Tact SWで変更可能)
・電源の瞬断防止(振動しますから)
このICによる1フラッシュはとても短い瞬間的なものなので、ブリーダは必要ない。効率も良いと思う
リアにはブリーダを入れてやっても良かったかも知れない(?)。その辺りは好みの問題だが、ブルーLEDは照度の割りに被視認性は非常に高いので、入れた方がいいかな…
例によってブレッドボードでテストした。最初は昇圧回路を用いてみたのだが、この昇圧回路と中華ICの相性(?)が悪いのか、完全に消灯してくれず、期待するように点滅してくれなかった。元の製品の電圧とほぼ同じ筈なんですけども…
ブレッドボードに原因があるのではないかと考え、なかば組み上げたのだが、テスト同様にうまくいかなかった。
そして、点滅を利用したチャージポンプに急遽変更したので、以下の製作に於いて、ブレッドボードでのテストは行っていない。本来はやっておくべきだけどね…
ボードを組み上げつつ(右画像)、動作チェックしてみる
電池ボックスサイズより少し基盤を大きくとってパーツを載せた
フロントへのケーブルは3本必要で、抜き差し可能なコネクタを取り付けた。Vdd + 2系統のコレクタ
フロントへの出力を無くし、リア単体としても使用可能
フロントのLEDは俵の様に積んでみた。パターンによっては上下の光の移動もあって面白い
フロントにセットしてみた(右画像)
サイクルコンピュータのホルダーの下にアタッチメントを取り付け、そこにフロントをセットする。極めて小さいフロントライトになる
ドーム状のアクリルカバーは、後部をシルバーに塗ってやる事で前方への照度を高める事も考えたが、このままも面白い。
真横への照度は低いが、それなりに被視認性もある
リアをサドル直下にセットしてみた
瞬間的な点灯によって点滅するブルーLEDはとても美しい。画像で伝えられないのが残念…
道路交通法違反という説もある
こうなった
LEDの直射は眼にきつい事もあり、リアには抵抗を入れた。
今迄の様々な回路実験から言える事は、テールランプとしてのブルーLEDには定格電流の半分も流せば十二分な被視認性が確保出来ること。それ以上の照度になると、むしろ直射では眩し過ぎるぐらい(ブルーのIVはたったの10,000mcdですら。ホワイトは25,000mcd)
点滅利用のチャージポンプなので、効率も良いと思う。リアのブリーダによって、フロントへの配分に余裕も作れるし、ランタイムも長くなるだろう。もちろん、フロントにも入れて制御してしまってもいいのだが、無くても問題無い
この回路図は、フロントにPowerLEDを追加、テールに赤色LEDを4灯追加し、セルを3本に増やす前のもの
フロントにPowerLEDを追加し、コンスタント点灯させると、テールの青色LEDが消灯してしまった…。電圧降下です。右画像は、砲弾型白色LED3灯をアタッチメントに横並びで埋め込み、PowerLED部位を被せる前のもの
同時に、テールランプの砲弾型LEDとして赤色LEDを4灯追加し、青と赤で切替えられるようにもした。たまたまだったけれど、この赤色LEDは、PowerLEDをコンスタント点灯させても何の問題も無かった
コンスタント点灯は滅多に使わないけれど、折角の機能で問題無く使えるようにする為に、セルを2本から3本に増やした
これはテールランプ部位。サドルに仕込む
AA2本用の電池ボックスを3本用に交換。
LEDが並ぶ側に迫り出す格好
PowerLEDのコンスタント点灯時にも電圧降下による青色LED消灯が起こらなくなった
バッテリー消耗時にどうなるかはわからないけれど、PowerLEDのコンスタント点灯はあまり使わないものなのでよしとする
電源電圧の変化に伴い、PowerLEDの点滅時の1フラッシュの発光時間が長めになってしまった。照度は十分なのだが、この結果、高速な点滅が不可能になり、ランタイムが短くなる。
これは弛張回路のコンデンサー容量や抵抗値などで調整出来る。面倒なので放置状態ですけど…
3セル(3.6V)で、効率良く、照度を維持しながら1フラッシュが適度に短くなる様に。前に作ったのが駄目だった訳…
PowerLEDの電流を制御する為の定電流回路も無ければブリーダも無い。
電源電圧の3.6VをHT7750で5Vに昇圧し、それをそのままPowerLEDに流し込む。電流は、コイルで制限する。やっちゃいけない方法なんだろうと思うけれど、まぁ上手く動いてます。効率いいんじゃないのかな(笑)…
旧来の砲弾型LEDを使用する部位は、以前と同様にアダプターのアタッチメントを利用した。今回は3mm型を4灯使用した。最近の高照度LEDは3mmでもかなり明るい
回路図には描かなかったが、2回路2ポジションのスイッチを取付け、PowerLEDと砲弾型LEDの切替えを一発で可能にした。
砲弾型LEDの方へスイッチを入れ、更に、PowerLED側の固有のスイッチを入れる事で、両方を点灯させる事も出来る
降下すると警告ランプが点灯する。なんてのは理想だけど部品点数が増えてしまうので却下。安直に、バッテリーの終止電圧に達すると、消灯してしまう小さな赤色LEDを取付けた。
電圧降下は負荷の大きさに依るので、PowerLEDのコンスタント点灯を基準にした
具体的には、Vdd, GNDの間に、ツェナーダイオードとブリーダ,LEDを直列に繋ぐだけ。数mAも流せば十分に確認用に出来る