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どんな鍵でも30秒以内――

プロに掛かれば鍵は無いも同然らしい…。盗難防止に最も有効なのは人目なのかも知れない。そして、人目を得るには人耳に訴えるのが有効だ

防犯登録は、見つかった場合に戻ってくる可能性があるだけで、それ自体が“防犯”として有効なものでは無い。低価格なママチャリなどなら戻ってくる可能性も高いかも知れないが、オートバイや、特に高級な自転車の場合は、バラバラにされてパーツを売られてしまうと考えるのが妥当だろう…

それでも鍵は堅牢なものが必要だ。盗難する奴すべてが開錠に手慣れている訳では無い。左画像は、アルミのU字ロックとホイールを持っていかれない為のワイヤーであるが、この様な細いワイヤーはワイヤーカッターがあれば1秒で切る事が出来る。車体を堅牢なU字ロックなどでアースロックするのは基本だろうけれど、ホイールを狙われてしまうと防ぎようもない…。

四輪用では普及し始めているセキュリティグッズがある。防犯ブザーである。と言っても、ほとんどの人がダミーを設置してるだけで、これまた直にそれと判ってしまうものが多いので、ほとんど効果が無い。本物は価格帯も数万円するもので、設置(調整)方法が難しく、誤報が頻発するなど、買った人ですら使用していない事もままある

二輪用のコンパクトなモノを作った。高いパーツも多いのだが、2〜3千円もあれば作れてしまう。
震動を感知すれば、如何にも“防犯ブザー”といった感じの音が鳴り響くもの。また、触るのを止めれば10秒ほどで鳴りやむ仕様(秒数は可変)。もちろん、バイクを動かし続ければ、振動により音も鳴り続ける。
しかし、思うところあって(後述)、これは使っていない。振動検知によるアラームは設置箇所などもよくよく考えて再考してみたい

カット&アラーム,ワイヤーをカットするとアラームがなり続けるモノを作り常用している。見た目にも少々怪しいのがポイントだと思っている。カットするだけで面倒な事になりそうだと思わせるなら、それだけでも十分かも知れない
 


 
自転車用セキュリティアラームの自作
7th February 2009
 
お国柄
 
1. 海外と日本
2. 濡れ衣だ…
3. 隣人頼みだが
 
振動傾斜検知セキュリティアラーム
 
1. 仕様考察
2. 回路図
3. テストは念入りに
4. 小さくなければ
5. 気に入らねぇ(笑)
 
ループワイヤーカット&アラーム
 
1. カット&アラーム
2. 回路図
3. 製作画像
4. 雑 感
 
ループワイヤーカット&アラーム(作り直し)
 
1. 作り直し
2. 回路図
3. 製作画像
4. 雑 感
 
振動検知セキュリティアラーム
 
1. サドル前部レールに取付け
2.
3.
4.
 


お国柄


画像やURLを一々紹介はしないけれど、
海の向こうの自転車泥棒には、人通りの多いところでおおっぴらに電動工具を用いて数百台も盗んだなんてのが幾らでもいる。そのレベルになると有名にもなり、こうしてわたしも知るところになった訳ではあるけれど

ニューヨークのメディアが、ものは試しと、自分達の施錠した自転車を予め用意して、セントラルパークで白昼堂々と電動カッターで鍵を壊すと、人々はどう反応するか?という実験をやっていた。
結果は、誰も何も言わなければ通報もしない。唯一声を掛けて来た人がいたらしいが、その人の言ったことは、もっと便利な道具があるからそれを使うべきだというアドバイスだったそうだ

日本でも、最近の二輪車泥棒は大胆だと言われる。電動工具はもちろん、クレーンまで積載したトラックで盗みに来る連中がいるのも確か。
しかし、海外のそれとは一点で異なる。日本では、人通りの無いところで盗まれるケースがほとんどだなのだ。奥まった場所にある駐輪場などがよく狙われている。
これは、盗む側の心理なのか、それとも通報するなどで盗みを許さない“人通り”の違いなのかまではわからないけれど

次に、人通りのある場所での盗みが困難な事を痛感させてくれた、ちょっとした体験談を記す。否、誤解しないで、、自転車泥棒をしようとした訳じゃ無いんですよ
 



右画像は、冒頭左画像の成れの果てである。鍵が壊れた為に、こうする他無かったのだ。
都心の人通りもそこそこに多い場所に駐輪していたのだが、いざ開錠しようとしてもキーが動かなくなった…。鍵は二ヶ所でU字をロックしており、片方は外れていたのだがもう一方が完全に莫迦になってしまっていた。
こうなるとカットする他無いのだ。自分で

何を使って、どのぐらいの時間でカットしたかは、敢えて記さない事にする。以下に記す、警察との質疑の内容も敢えて具体は記さない事にする

結構手早く処理したと思う。とは言え、中の詰ったパイプはアルミといってもそれなりの時間は掛かるのだ。もちろん人目はとても気になった。でも、まぁ悪い事してる訳じゃないし、全ては鍵のメーカーが悪いんだよ。。
と、言い聞かせ作業に専念しようとした訳だが、

取り掛かってじきに、警察が駆けつけて来た…

職務質問である。こうなって、むしろ、気が楽になったぐらいだった。それが自分の自転車であり、鍵を切ろうとしてるのは鍵が壊れたからだという事を主張し、また、聞いて貰えるのだから。
わたしの話しを確認した後に、その警官は洒落の利いた人なのか、最初はてっきりガードレールを壊してるのかと思ったのさと笑って去って行った

作業を再開するも、別の警官が、とんで来た…

一体どうなってんだ。。また同じ話しを繰り返し、ひとつ具体に記すと、携帯電話の中にその自転車を公園で撮影した画像があったのでお見せしたのだ。今度の警官はぶっきらぼうで、そうかと一言言って去っていった

と、間もなく、背後に赤色灯を明滅させた車が50メートルほど離れたところに停車しているのに気付いた。そして、3組目の警官達。。
3度目ともなるとこちらも余裕ですよ。慣れって怖いね(笑)

3度目の職務質問中に、最初の警官が再びやって来て、職務質問をしてきた警官を呼び寄せ何やら耳打ちした。そして、こちらに手を振って全員が去って行った。警察の通信網での話題になってしまったんだろうな

以上の状況を成立させる唯一の条件は、複数の通報があったという事だ

自転車泥棒(濡れ衣だが)ごときで、これだけの活動をしてくれる警察に脱帽です。彼等のお陰で治安が成り立っているのだと実感した出来事でした。
そして、それ以上に、通報してくれた人達には頭が下がります。日本はいい国です。濡れ衣とは言え、感謝せずにはいられません
 



防犯ブザーの効果は高い。お国柄を利用したのが防犯ブザーとも言えそうだが、安全・防犯はお互いに協力して得るものだと思います。だって、それしか無いですから、最終的にはね。
それに、自転車泥棒にしても、盗もうとし始めた途端にブザーが鳴り響けば、その場を早々に立ち去りたくもなるでしょう

とはいえ、これは考えれば考えるほど、いろんな問題がある。

・通りがかりの人がうっかり触ってしまっても作動するのか?
・どの程度の震動で作動させるのか?
・一度鳴り始めると止まらないのか?
・触った時だけ鳴らすのは簡単だけど威嚇効果に劣る。。

これらは場所にも依る。もし、自分家の庭に置くなら、敏感であるほどいいだろうし、鳴り続ける時間も長めの設定で構わないだろう。しかし、問題は街中であって、それも条件としてある程度の人通りがある場所を前提にしなければならない。適切な仕様こそ重要だ
 




振動傾斜検知セキュリティアラーム


様々な可能性を考えると意外に難しいです。
人通りが多い場所などで意図せず触られてそのまま爆音が鳴り続けるなど、唯ですら駐輪が迷惑と言われる事が多くなって来てるのに、出来る事じゃ無い。しかし、自転車泥棒が触り続ける限りはアラームが鳴り続ける必要がある。他に、スイッチはキーロックにするとか、シェルを開けようとするだけでも鳴り始めるとか、等々

いろいろ考えた末、

・出来るだけ小型(二輪用なので)
・キーロックスイッチ
・肉厚のABS樹脂製シェル(堅牢)
・100db程度。喧騒の中でも周囲の人達の注意を喚起するぐらいの大音量
・感度は調整可能にする
・一回の振動で「一定時間」作動する(取り回し続ける事で作動し続ける)
・「一定時間」は調整可能にする

先ずは、作ってみよう
 



ブロッキング発振回路については、自作せずに100均などで売っているアラームの部位を流用した。VRに直列で入れているRは記し忘れたが常識的にあるものと考えて欲しい

制御部と発振部、そしてスピーカーとテスト用LEDがあり、これは3ポジションのキーロックスイッチで切替えて使う

待機電流はほとんど無いに等しいので、バッテリーは軽量小型なボタン電池でも良い。といっても、警報音は大音量で鳴らす。音量に大きく影響するのは電圧では無い。発振回路やトランスの効果ももちろんあるが、オーディオ同様にエンクロージャーの問題が大きい
 



制御部のテスト

警報音発振回路のテスト





続いて、調整用LEDのテスト。
動作条件は同じだが、駆動方法はかなり異なる

センサーは様々なものを用いてテスト



最初の画像にはマーキュリースイッチが映っているが、これは環境有害物質でリサイクルが容易ではないのでもう製造されていない
 



取り敢えずパーツを組んでみた。
空中配線ありあり…


小さく収まるか不安…



用意したシェルはとても小さく、外形でW35xH25xD50。肉厚のABSで堅牢なのはいいが、内形はかなり小さい

なんとか、入りそうだ


ギリギリなのを好い事に、より堅牢にする為の補強がやり易いかも

これは下から見た画像


非常にコンパクトで高機能なものが出来たと満足





上から見れば右画像。
まぁこんなものは目立たないに限る





中を開ければ高密度


水色の中心に黄色っぽい円形が見えるのはボリュームで、これで警報持続時間を調整出来る。一瞬(1秒)〜15秒まで。
防犯としての持続時間は十二分の範囲だろう。通常は7秒程度で良いと考えた結果としての調整範囲


もちろんバイクを触り続ければ音も鳴りやまない
 



ステアリング周りはスッキリさせておきたいもの。
アヘッドステムの登場以来その逆傾向が目立つようにも思えるけれど、少なくとも個人的にはライトとメータで十二分。
別の場所へ移すと、角度の調節は間単には出来なくなる。実際は一度キメればずっとそのまま使えるのだけれど、まぁ手を伸ばせば届く場所で無くなるのは確か

最大の不満点は振動/傾斜センサーの取り扱いの面倒さ。
これを単純な振動感知型のセンサーにしたい。実際は一長一短で、前者はアナログ的な感度調節が可能であるがセッティングはもとより停車時の傾斜に気を遣ってしまう。後者はそんな気遣いは全く無用であるが微妙な調節は不可能になる。実使用には後者の方が断然簡便で良い筈だ
 




ループワイヤーカット&アラーム


車体に付けるモノはいろいろ不満が出てくるのでさて置き、ループワイヤーにアラームを取り付け、カットすると爆音が鳴るモノを作った

仕様は以下の通り

・ワイヤーをカットするとアラームが鳴り続ける
・回路チェックモニターランプ。ワイヤーが繋がってる事をLED点灯で確認
・アラート待機時にLED点滅(怪しい警告灯って感じで)
・ボルトを緩めるなどのシェルオープンに対するアラート
・ループとするのはU字ロックなどと組み合わせて使用するため
・100db/m程度(交通量の多い幹線道路脇でも十分に衆耳に訴える音量)
・キーロックスイッチ採用(3ポジション)
 OFF → 回路チェック → アラート待機(警告灯点滅)
・バッテリーCR2(3.0V)

悪意に対してのみ作動する。
アラート待機時にLED点滅をさせるのは、セキュリティアラームの常套手段で、警告灯として盗難を自重させる為のものである
 



未だちゃんとした回路を描いて無いです。――という状態でしたが、次の章に実態通りの回路図を示しています

三つの部位から成ります。
回路図ではわからないけれど、破壊試行乃至シェルオープンによってもアラートが鳴り始める。ボルトを少し緩めただけで
※2セルで表記したけれど間違いで1セルです。そのうちに詳細ディスクリートを記した回路図にに差し替えます
 



先ずはブレッドボードでテストする。
コアパーツを作っては、またテスト

電流がどの程度流れているかも測定した。警報待機時にして、点滅するので平均として、uAレベルである。CR2なんて使うと、何年も使えてしまうって事か…


デザインは当初のもの(ステム等に装着するもの)を踏襲している。
シェルの開閉にはボルトを使っていて、両側から同じボルトを通し、内部に固定したロングナットにねじ込んでいる。このボルトを緩めてもアラートが鳴り出す

空中配線してテスト。組み付けてはテスト。
接着したり補強したりして完成。特に補強は念入りにしておく

U字ロックにループを引っ掛けて、ワイヤーはフロントとリアのホイール,更にフレーム,ガードレール等を結ぶ。ロードバイク乃至ホイールを持ち去るには、ワイヤーをカットする他無いようにセットする
 



交通量の多い幹線道路脇でわざと鳴らせてみた。
室内で聞くアラートは大音量で心臓に悪いほどだが、幹線道路沿いだと車の走行音にかき消されやしないかと心配だったのだ。しかし、音質が異質なのもあるのか、90db/mを超える高いうねり音は十二分に衆耳を集めてくれる事が判った。ほんの短い間だけ鳴らしたのだが、正直恥ずかしかったです…

早速、駐輪での利用をしてみたが、やはり安心感はより以上に感じます。
持ち運びも唯のワイヤーと変わらないし、キーロックの手間も気になるようなものでは無い。警告灯は間欠的でさほど目立ちもしない。十分に使えるレベルにあると思います

と言っても、ワイヤーは細くて手動カッターで簡単に切れてしまうようなもの。それ言うと、アルミのU字ロックにしても電動カッターさえあれば1分ぐらいで切れる。用意の多い窃盗団であれば、この様なアラームは瞬壊出来るかも知れないし
 




ループワイヤーカット&アラーム(作り直し)


そろそろバッテリーを取り換えようと、ボルトを緩めて、蓋開けて、バッテリーを交換して、、ついつい余計なところを弄って、、壊してしまいました…。
そんな訳で、作り直しです

このページを見返して気付いたのは、作ったのが7年前。つまり、7年間使ったバッテリーで十分にアラームが鳴ってくれていたのに今更ながら驚いてしまいました。ロックした際にLEDが間欠的に点滅するだけだし、Li-ionのCR2なのでそんなものなのかな
 



やっとちゃんとした回路図を描きました。実体通りです

右下の方にあるICは、100均で買って来たアラームのモノで、そのまま流用した。
弛張回路/警告灯や接続チェックモニターランプの本来であればGNDへ繋ぐべきラインを、このICのトリガー(?)端子に繋いでます。うまく動いているので問題は無いでしょう

以前と異なるのは、HT7750によって昇圧して音を出すようにした。音の大きさは以前とさほど変わらないかな
 




パーツです

部分的に組み上げて、ブレッドボードなど利用して、テスト










組み上げていきます

以前に作った際は、ラッピングされたワイヤを使っていましたが、スペースに余裕が無いので、UEWを使ってます









完成しました
 



やっぱり使い勝手が良いです。
そんな訳で、「振動検知セキュリティアラーム」がブレッドボード上で完成したまま放置されています

あと、警告灯の点滅がある事が安心感に繋がっているのも大きいかな
 




振動検知セキュリティアラーム


サドル内部に取付けるのは、バイクにゴテゴテとアイテムを飾り付けたくないのもあるが、一種の隠し玉にしたいからというのが大きい。仕様は以下の通り

・サドル内は前部レール部位に取付ける
・一度の振動入力による作動は一定時間で停止する
 もちろん振動入力が連続する事で作動し続ける
・「一定時間」は調整可能にする。1sec〜60sec
・100db/m程度(どんな場所でも衆耳に訴える音量。驚かせてしまうレベル)
・キーロックスイッチ
 OFF → チェック用LED → アラート待機
・バッテリーAA×2(テールランプと共用), 3.0V

仕様は以前に作った「振動傾斜検知アラーム」とほとんど同じです。
取付位置が変り、音量が大きくなり、同じくサドル内に設置しているテールランプのバッテリーと共用にした。最後にもう一つ、センサーが変わりました。
ピエゾセンサーに。
ピエゾセンサーは振動すると微小な電流を発生します。それを利用してスイッチングするのです
 





 





 





 




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