<body leftmargin=0 topmargin=0 marginwidth=0 marginheight=0>
 
 

top page, english, japanese


最近の自転車のライトはとても明るいのが当たり前、――

電動アシストが普及したのとリチウムイオン充電池が当たり前になり、この強力なバッテリーにより、自転車のライトは3〜5W程度のものが多くなった。これは現在のLEDの発光効率から大凡で300〜500ルーメンに相当する。
1W, 100lm程度だと心許ないし、高照度が当然という意識での被視認性にも不足しそうに思える

高照度の市販品ライトのほとんどがリチウムイオン内臓の充電式である。稀にニッケル水素が使える製品もあるがランタイムが非常に短い。
そして、とても高額。400〜800lmクラスになると数千円から1万円を超えるものまである

リチウムイオン充電池1セルであれば制御も容易で比較的安全だし、400lmクラスでも3時間程度のランタイムなら軽く達成できそうだ。そして、自作すれば1000〜2000円程度で作れるだろう

臆病だからか旧い人間だからか、リチウムイオンはなるべく使いたく無い。そこでニッケル水素を使って400〜600lmクラスのライトを作ろうと思う。
ランタイムもある程度は欲しいので、単二型を2セル使う,これは都合のいい旧いライトを流用できそうだからもある。直列にして2.4V, 4000mAhあるので、dcdcの効率ロスを鑑みても、400lmの高照度で2時間は保てる筈だ

左の画像は、元々は豆電球を光らせていたライトで、それを砲弾型のLEDに改造して一時使っていたモノ。単二型を2本収めるシェイプされた本体と角度を90度ほど変えられるヘッド部が便利でいい。
直径8cmほどの大きなリフレクターとレンズは破棄する。dcdc, 定電流回路, PowerLEDをヘッド部に収める。ヒートシンク,コリメータや庇なども


400lmから始めて600lm, 800lm、そして1000lmクラスのライトを作成するに際して、迷いも含めその経緯を記した

ひとつ強調しておきたいのは、市販のLEDドライバーなど使わずともディスクリートに依って高効率な高照度ライトを作れるという事だ。意味も無く電圧を上げてLEDドライバーを使ったところで損失は却って大きくなる。現在適用しているプログラム値が最適とも考えていないが、ディスクリートに依って90%以上の回路効率を達成できたと思う。
高照度化に於いては、CreeのLEDの発光効率の高さにも大いに助けられた
 


 
自転車の高照度LEDライトの自作;400,600,800,1000ルーメン
23th December 2023
-- 400lm 600lm 800lm LED light powered by two C batteries, 1000lm by four AA batteries
 
パーツ
 
1. dcdc
2. 定電流回路
3. Power LED
4. ケーシング
 
先ずは400lm
 
1. 街灯の有無
2. 裏道で有効
3. ランタイム
 
600lmに改造
 
1. 抵抗値の変更
2. 実使用
3. ランタイム
 
この次は
 
1. これ以上弄るな
2. 1000ルーメン超え
3. 街灯の疎らな道
 
800lmへアップデート
 
1. 800lm/400lm
2. 実使用
3. ランタイム
4. オプション
5. バッテリー監視
6. オプション
 
1000lm
 
1. 回路の実験
2. ケーシング
3. パーツ
4. 製 作
5. 実使用
6. ランタイム
 
市販品の嘘八百
 
1. スペック詐欺
2. ランタイム推定
3. スペック推定方法
 
ビンテージライトの魅力
 
1. Cateye HL-300
2. Soubitez AV-828, AR-829
3. 魅力を流用
4. モダンデザイン
 
Lumintop B01
 
1. 持 病
2. 分 解
3. 修 理
4. 流 用
 


パーツ


2.4V,ドロップダウンを鑑みて2.0Vを約5Vに昇圧し、1A以上,余裕を以って2A程度流せるものが欲しい。
高効率であることもランタイムに影響するので重要だ

NJM2360AD乃至は8A71チップを使って自作しようとも思ったが、必要なアンペアを取り出せるかどうか心許なかったのと、スペースに限りがあるので、市販品のモデュールを選んだ。
10個で800円程の莫迦安の中華製品でこれはこれで仕様を信頼していいのかどうか怪しいのだが

ポテンショメータで出力電圧を調整する。計測機器を繋いでテストしてみるに、2.0V〜2.4Vからだと、5V程度に昇圧しようとすると出力はドロップダウンしてしまいチップの発熱が酷くなって60℃を超えてくる。出力を4.5V程度に抑制すると、温度は30℃程度で安定し、正常に動作して電流値も効率も良い結果が得られた。
出入力の電位差もしくはその比率が大きいと安定しない様で余り余裕は無い。さしあたり目的には適う様なのでこれで作る事にした。駄目なら別のものに取り替える


追記:このdcdcはMT3608チップを利用したスイッチング昇圧モジュールとされていてそこそこ有名なものらしい。莫迦げて安い価格で幾つもの中華業者から販売されていて、チップは恐らく互換品で推奨されるプログラム値とも限らない。リップルが酷く安定させる為の改造方法が好事家のページで紹介されていたりする。
そして、2.0Vの入力から4.0V前後に昇圧できて2.0A余りの出力が可能なチップはそうそう無い。このライトでの利用に於いては、限界に近いのだが800lm(2灯×400lm)まで使えた
 



Power LED用の市販のドライバは12V程度の入力電圧が必要になるものが多いので使えない。それに、効率が良いとされているものの実際はかなりの発熱を伴ったりする非効率なものが多い。
そこで、2石の定電流回路を組む事にした。Vfを超えていればそれなりに発光してくれる安定の回路だ。Power LEDを2灯にするので定電流回路も2回路を組み込み、dcdcの出力を並列に流す

シンプルな回路だね。R2,R4の抵抗値を変えるだけで800ルーメンクラスまで設定できる。
図示しなかったがdcdcの出力側に電解コンデンサを入れた。無くても大丈夫だけれど、その方が安定してくれるだろう

追記:後述している「回路の実験」に示した定電流回路の方が多くの面で優れている。OPアンプとMOSFETを使った定電流回路で損失抑制や高出力が容易だと思う。
未だ検証はしていないし、トランジスタの選別にも拠るのだろうが、この2石のフィードバック方式の定電流回路では1回路(1灯)につき0.75A(250lm)辺りが限界になっている可能性がある。高照度の為にはMOSFETを使うべきだ



ここで電流制御と照度の計算をしておく

Q1, Q3は2SC1815でありR2, R4のインストールされる電位差(Vbe)が0.6Vである事から、その抵抗値によってQ2, Q4に流れる電流値を決定できる(A = Vbe / R)。
Power LEDについて先んじて記すと、433lm/1.5A, 325lm/1.0A, 243lm/700mA, 130lm/350mAと高照度でドライブし易い。1.5A流した場合のVfが3.25Vで電流値が低下するとVfも低下し効率も良くなる

400lmの照度を得るには、R2, R4を1Ωにすれば1灯あたり208lm、2灯で416lmになる

600lmの照度を得るには、R2, R4の1Ωに加えて2.2Ωの抵抗を並列に入れれば1灯あたり303lm、2灯で606lmになる。
2.2Ωの代わりに1Ωを並列に加えれば1.2Aが流れ、2灯で800lmを超える
 


3. Power LED

Creeの5WのPower LEDを2灯使った。定番のCreeで、高効率故に発熱も比較的低い。
XPGWHT-L1-STAR-G51。(秋月電子だと)たったの200円。効率は100lm/Wを超える。Vfが比較的低く扱い易い高照度のPower LEDだ

これ一つで十分に400lmの照度を得られるのだが、個人的嗜好により2灯を横並びにした。
メリットもある。排熱が容易になる事が大きいし、1灯あたりの熱と照度を抑制する事で効率も良くなる。後に改造して、スイッチを付けて1灯だけ200lmに切り替え可能にしたり、800lmクラスのライトにする事なども容易になる

CreeのPower LEDには専用のコリメータレンズもある。非常にコンパクトで高効率なものだが、比較した上でより高効率な市販のレンズを使った。どちらも半減角は10度
 


4. ケーシング

旧いライトの流用という事には既に触れた。最近の角ばったデザインと異なり丸みのあるものになっている。
元々のリフレクターとレンズを外したヘッド部にdcdcを埋め込み、それに蓋をする様に円形にカットした基盤に定電流回路とPower LED及びヒートシンクを取り付けた

約90度回転させられるヘッド部が便利でいい。後ろから押せば下向きに出来る



先ずは400ルーメン



赤色LEDのパイロットランプを取り付けたが点灯状況は後方から見ても一目瞭然なので余分だった





ベルトはボルト留め出来る樹脂製のものに代えて進めていたが、取り付けてみるとバーから離れ過ぎる感じになったので、元々の繊維ベルトのものに戻した
 




先ずは400lm


街灯が無いもしくは街灯が疎にして暗過ぎるなんて公園の一部か片田舎の道など稀にしかない。そんな道であれば明るいライトは確かに有効だし必須とも言えるのかも知れない

この手の高照度ライトの喧伝には必ずと言っていいほど街灯の無い夜道での画像が使われる。その方が印象的な明るさに見えるのだが、逆に街灯のある道で撮影すると、道を照らし出す事に於いてはたいして効果が無いのがよくわかる

街灯も十分に明るいのなら、視認性という点に限っては400lmのライトなど無用の長物だ。
人通りも多い道、例えば商店街などでは、あまりに高照度のライトは光害でしかない。そのような道では、このライトは消灯してサブライトだけにする、もしくは極端に下向きにする



原付バイクなどでも1000lmほどはあるのだろうか? それでも光害にならないのは、ロービームに出来る事やルーバー照明になっていたりするからだ。
これを自転車のライトにも取り入れている製品もあるが珍しい。車やバイクでも光軸調整が良くなかったりすると最近のLEDライトは眩し過ぎて光害レベルだ
 



何の為に作ったかと言えば、裏道を走る時の為に作った。
裏道では、自転車のほとんどが一時停止を無視する。想像力に欠けているのかとしか思えないのだけれど、ここではその是非については置いておく

街灯のある道では路面を照らし出す点に於いてさほど効果は無いと記したが、交差する道を行き交うジョガーや自転車には効果があるのだ。
交差点周辺を照らし出す事で、車両が接近している事を察知して多くが徐行し始めるのだ。もちろん莫迦な例外がいる事は忘れちゃいけないけれど。
こちらが一時停止し、交差する道を行く自転車が優先であっても、止まってくれる事すらある。もちろん、そういう場合は相手を先に行かせる



尤も、この為には400lmは一定の効果はあるものの余り強力とは言えない。この点では800lmぐらいあった方が良いのだろうと思う。例えば原付バイクですらその程度以上の照度があって交差点などで接近しているのが明瞭にわかる
 


3. ランタイム

計算上では、回路効率のロスを考えなければバッテリーの電力量が9.6Whあるので、100lm/Wと仮定すると、ランタイムは約2時間20分といったところで、回路効率を90%と仮定すると約2時間強になる

もちろん実際にテストしてみた。結果、2時間30分。CreeのLEDは効率が良いとはいえここまで保つのか。2灯にした効果もあるのかも知れない

便利だなと思ったのは、ある程度の高負荷である為に、ニッケル水素充電池の適正な終止電圧にドロップする前に照度がやや低下し始め、この事でバッテリーの適切な換え時がわかる



追記:仮定とした100lm/Wが間違ってました。多くのPower LEDはそんなものだし、Cree LEDでも1灯で400lmも発光させるとその程度だけれど、このLEDで200〜300lm程度で発光させるとVfが低下し約120lm/Wと非常に高効率になりランタイムも思いのほかに伸びます。
まさに2灯にした効果です



定電流回路の抵抗を変えて、600lmクラスにしようと思う。ランタイムは約1時間30分ほどになるだろうけれど
 




600lmに改造


回路図の説明で既に触れたが、Q2,Q4の値を変えるだけで電流を増減できる。取り外すのは面倒なので並列に抵抗を加える事でその値を小さくした。
理論値で606lmの照度になる事は既に記した

消灯した室内で見るに400lmと大きな違いは感じられなかった。そんなものかな




序に、不要と思えるパイロットランプも、取り外すのではなく抵抗を取り替えて照度を低くした。1kの抵抗に変えたので理論値では0.4mAしか流れていないし実際に明るくは無いけれど、パイロットランプとしては十分
 



街灯の無いところで見れば、400lmよりも明るくなったのはわかる。
そういう道でも余程スピードを出すのでも無い限りは400lmで十分ではないかと思える

街灯のある道では、大きな違いはあまり感じられなかった。配光が原因だろうと思う

コリメータの半減角は10度だが、明暗の境界は不明瞭で広く照らし出しているので、比較し難い。下手に照度を上げてランタイムを短くしてしまうよりも、配光の境界が明瞭なコリメータを探す方が目的にも適うのかも知れない



並列に加えた抵抗にスイッチを付けるべきだったかな。そうすれば400/600lmの切り替えも出来るし







画像で見ると、比較できるので、600lmは400lmに比べて明るくなっているのがわかる



裏道で交差する道路上の車両に気付いてもらうには400lmよりも600lmの方が効果がありそうだ。と言ってもこれを確実にする為には600lm程度では未だ不足なのだろう。あくまで確実なものにする為にはだが。1000lmは超えないといけないだろうけれど、バッテリーがニッケル水素2本では少々無理があるかな
 


3. ランタイム

テストしてみた。結果、2時間10分。微かに照度が低下した様に思える時点で2時間10分。保ち過ぎだ。多分、600lmの照度に達していない。ランタイムから推測するに500lmぐらいかな

多少はバッテリーを痛めるかも知れないが、過放電覚悟でそのまま点灯し続けたところ、2時間25分で微かに点滅し始めた。電力不足になると点滅するのは定電流回路の面白いところだ。そこでバッテリーを取り外し、放電器にかけたところ、1本は丁度終止電圧まで低下した状態で、もう1本は未だ余裕が残っていた。やはり保ち過ぎだ

400lmのテスト以降に数度の充放電を繰り返した事で、ラジコン趣味の人にはお馴染みの現象で、バッテリーの性能もポテンシャルを十分に引き出し始めた状態になった可能性はある。600lmに照度が上がったのにランタイムがあまり変わらないのもそれで説明できなくは無いのだが、その場合でも500lmぐらいだろうと思う

計算通りの照度に達しなかったのは、定電流回路の限界なのかもしれない。未だ検証していないし、トランジスタの選択にも拠るのだろうと思うが、高照度の為にはMOSFETの定電流回路を使うべきだ


追記:仮定とした100lm/Wが間違ってました。多くのPower LEDはそんなものだし、Cree LEDでも1灯で400lmも発光させるとその程度だけれど、このLEDで200〜300lm程度で発光させるとVfが低下し約120lm/Wと非常に高効率になりランタイムも思いのほかに伸びます。
600lmで2時間強も保つ事はあり得ないと思うけれど、500lmぐらいだと妥当だ
 




この次は


配光の境界を明瞭にしたい。照射角度をもう少し絞ってもいい。
そこでアルミパイプをコリメータに被せその先に凸レンズを設置する事で配光を変えようと試みた。焦点の調整はアルミパイプの高さで調整できる。しかし、光軸を合わせるのが困難な上、合わせても照射する光が斑になってしまう。
凸レンズはリフレクターと併せて使うものなのだろう。コリメータとの併用は巧くいきそうもない

追記:照射角度をもう少し絞ってもいいと記したが、それは街灯のある道路の場合だけ。街灯の無い道では、配光(照射角度)を絞ったライトで走行するのは怖い。配光の境界が明瞭なのも同じ。道路の先だけでなく両サイドが広く見えていなければ安心感は得られない。
自転車に適したライトというのはワイドな配光であるべきだと思う。2灯のLEDを横並びに配しているのだから、左右に少し角度を振っても良かったのかも知れない


庇を付けた(右画像)。アルミパイプを縦に2つにカットして先端を丸めたものをコリメータに被せた。やや下向きにするだけで水平に照射する光が弱くなっている。
配光を調整した訳じゃなく余計な配光部分を遮断しただけなので光量の損失だけれど、対向車や歩行者に眩しい光を照射しない為のもの。
これを取り付けてハンドルの高さからやや下向きに照射していれば、人への強い直射光は遮断出来るだろう


言うまでもないが水平の光を完全に遮断しようという訳じゃない。
理想的なのは裏面反射式による配光の調整なのだろうけれど、庇をつけるだけでも結構な効果はあるのだ。
左の2枚の画像は、左画像が庇なしで、右画像が庇をつけたもの。20mほどの距離から同じ場所で撮影。画像を縮小し過ぎてわかり難くなったが、庇のない方は眩し過ぎて周辺の空間認識を阻害しそうだ

聞くところでは、ドイツの交通法では眩しいヘッドライトは禁止されているそうだ。あれって光害だものな。
StVZOと言われる眩惑防止の為の基準があって高照度化が進む近年に注目されている
 

電球色のLEDを使ってみたい。
今や街灯は全てといっていいほど白色LEDばかりで、裏道でも交差点には必ず設置されている。ここに白色LEDの光を照射してもかなりの照度が無ければ目立つ事は無い。
そこで電球色のLEDで橙色の光を照射してやれば照射した光自体の被視認性が優れると思う。
尤も、電球色のLEDは効率が下がるだろうから、ランタイムも短くなってしまうかも知れない。
残念ながらCreeによって電球色のLEDは製造されていない


1000ルーメンクラスのライトにしたい。
その為にはLEDの選定から考え直す必要がある。現行のdcdc一個では出力に不足がある。そもそもニッケル水素の単二型2セルで1000ルーメンは限界に近くランタイムも1時間程度になるだろう。実使用には3〜4セルもしくはリチウムイオン充電池を使う事だろう


アップデートは考えない方が良さそうだ、庇は除く
 



例えば1200ルーメン。1000ルーメン超えにするなら新たに作る方が良さそうだ。
LEDに関しては1000〜2000ルーメンクラスの目的に適うものが市販されている。問題はバッテリーをどうするか。ニッケル水素4セルもしくはリチウムイオン1セルのどちらかを選ぶ事になる。どちらにしても、供給電力量から、1200〜1600ルーメン辺りが限界になる。
リチウムイオン充電池の場合に1セルとするのは制御が容易くリスクが低いからだ


dcdcに関しては、それだけの電圧と電力量があれば、LMR62421チップ等を使った高効率で非常に安定した昇圧チョッパを作る事が出来る。出力も12Vぐらいは容易く引き出せる。
供給電力はバッテリー次第だが、10〜15Wぐらいになるだろう


LEDについてはCreeのXHPシリーズがベストだと思う。
1000〜2000ルーメン超えの照度があり、Vfも3Vクラスから12Vクラスまである。
市販の超高照度ライトのほとんどがこのシリーズを採用している(何故か仕様には数千数万ルーメンなどとあり得ない数値が記されているけれど)


1000ルーメンでも10W程度の電力供給になるので、定電流回路を組むにあたってはパーツの選定も慎重にする必要がある。OPアンプとMOSFETで作る事になるのかなと思う。三端子レギュレータひとつで制御する手も無くは無い。問題は損失を如何に抑えるかなので、非常に面倒だけれどスイッチング方式の定電流回路がベストなのかも知れない。
排熱も大きくなるので、2灯にするのがいいだろう


ランタイムを考えるとモード切替は必要だろう。
ニッケル水素充電池の単三型を4本使った場合には、1000ルーメンで1時間程度しか保てない。単二型を4本使えば2時間は保てるが、サイズは大きく少々重いものになってしまう。リチウムイオン充電池18650を1セル使った場合でも3000〜3500mAhのもので1時間30分ぐらいしか保てない。
500ルーメン程度のLoモードがあれば2〜3時間は保てる事になる


ケーシングの事も考えると、単三型4セルで、1000ルーメンのHiモードと400ルーメンのLoモードを切替えるのがいいのかなと思う
 


3. 街灯の疎らな道

街灯の疎らな道で撮影してみた。路面の視認性に限れば、十分な照度かな

左画像2枚と右画像2枚は撮影ポイントが異なり、各々の左側が400lmで右側が800lm(800lmは次章のアップデートに拠る)
400lmと800lm、残念な事にあんまり変わらないね。ランタイムはきっちり半減してるんだけれども

照射光の白さは路面の質に拠るところが大きい
 




800lmへアップデート


結局、アップデートしてしまった。800lm/400lmのライトになる。
次章に示すOPアンプとMOSFETで作る定電流回路の実験をやっているうちに作り直したくなってしまったのだ。目的は2つあって、
-- 1つ目は、僅かだがより高効率な回路に置き換える事
-- 2つ目は、400lmと800lmの切り替えを可能にする事
あと、2石の定電流回路に使っているトランジスタは既にディスコンであり、そのストックも残り少なくなってきたなんて事情もある

電流値を決定付ける電圧と抵抗の両方を比較的自由に設定できる事とMOSFETを使える事で、損失の抑制やより高照度化の容易さなどのメリットが生じる

アップデートと言っても回路だけを作り直した訳では無くて、電源部はそのままに、定電流回路とPower LEDを含むヘッド部全体を新たに作ったので、置き換えも戻す事も簡単だ

見た目も以前と変わらない。回路自体は刷新した。次章の回路図と異なるのは、Vrefを設定する回路のうちにモニターランプが無い事ぐらいかな。
照度が異なるので、使用するLEDは異なるし各パラメータ(プログラム)の値なども異なる

因みにdcdcは限界に近い。照度を上げる為にdcdcの出力を上げよう試みると、出力が低下し発振してしまいチップの発熱が酷くなる。そうならない直前の出力に調整した

 

ここで、後に記したバッテリーモニターも含めて、アップデートの回路図をまとめておく
 



照度が上がったのは過去の画像と比較すれば明らか。
街灯の無いところでは光の強さも印象的になっている

もう少し下向きにしないと迷惑なライトになりそうだ。左画像の壁面を見ればわかる事に、上方への配光がカットされているのは庇の効果だ


街灯がさほど強くないところでは照射光はそこそこ目立つ(右画像)













街灯が明るいところでは照射光はさほど目立たない(左画像)。
その為には1000lmを超えている必要があるのだろう
 



800lmでは1時間15分,400lmでは2時間15分。基本的に400lmを使い必要に応じて800lmに切り替える使い方になるかな

400lmでのランタイムはもう少し長い事を期待していたのだが、dcdcの出力をこの構成での限界に近い辺りまで調整した結果だろうと思う。これ以上に出力を上げようとすると、バッテリー残量が十分にあっても発振し始めてしまい、MT3608チップも過熱するので損失も大きくなるだろう

800lmは2本の単二型ニッケル水素充電池(2.4V, 4000mAh)での限界なのだと思う


バッテリーは4000mAhの単二型ニッケル水素充電地2本。
電力が底を尽き電圧が急激に低下すると発振し始める。最初は間欠的な発振だが、そのまま使い続けると発振周期が短くなりとんでもなく迷惑な光害ライトになってしまう。発振し始めた時点で停止すれば、非常に都合の良い事に、適切な終止電圧となる直前の状態で取り出す事が出来る

つまり、過放電でニッケル水素充電池を痛めるまで使ってしまうリスクを避けるのが容易だ
 



ヘッド部位は簡単に取り替えが可能なので、オプションとしてのヘッド部位を作った。
ケーブル接続もピンコネクタを使ってより簡単に取り替えられるようにしたので、実質ボルト2本を外せばいいだけだ

最初に作ったヘッド部位は下位互換でしかないのでもう使わない。LEDやコリメータ等のパーツが惜しい事もあってバラしたのだが、基板に組み付けた回路パーツは同様の用途にしか使えない。
それらのパーツを流用して、次のように特徴の異なるヘッド部位を作った

-- 電球色のLEDを使用
-- 400lm/150lmと低照度に抑制しロングライド用に長時間のランタイムを狙った

高照度の自転車用ライトは判で押したようにクールホワイトのLEDを使用している。高効率だからそうなっているのだが、それも面白くない。
街灯の明るい道では被視認性さえ確保できればいいので150lmもあれば十分だろう。街灯が無い道でも路面などを視認する為には400lmもあれば事足りる。街乗りに使うにはこっちの方が実際的かもしれない


LEDとコリメータの相性から、今まで製作したものと比較して配光は絞られたものになる。しかしクールホワイトのLEDに比較して眼を射すような眩しさは無い。
モード切替は2灯を個別に行うので実質的に400lm/275lm/150lmの3モードになる


ランタイムは、400lmで2時間20分,150lmで5時間30分。推定だが、275lmなら4時間ぐらいになるかな

残念な事には、ニッケル水素充電池の替え時が訪れてもこの回路は発振しない。発振しない訳じゃないがそうなった時は手遅れでニッケル水素充電池は過放電状態になっている。
そこで、低電圧になるとモニターランプが消灯する回路を組み入れた(後述)



街灯が無くても路面の視認に困る事は無さそうだ

もちろん800lmと比較すればその明るさに劣るので、街灯の無い道が多いコースであれば800lmのヘッド部位を使うほうがいい



街灯の下でも照射光は見る事ができるものの、さほど強い光ではない。
街灯の白色LEDとは色調が異なるので見え易くはあるんだろう












街灯の明るいところでは照射光はあまり目立たない



あくまで街乗りでの被視認用のライトという位置づけになるかな
 



ニッケル水素充電池は適正な終止電圧で放電を停止しなければならない。それ以上の放電は電池にダメージを与え容量を損なったり充放電自体が不可能になったりする

800lmのヘッド部位を使用する場合には、終止電圧に近づくと発振を始めるので、その時点でバッテリーを交換すれば良い。実に都合の良い現象だった。ある程度の負荷があれば容量限界に近づくと急速にドロップダウンが起こるからだ。
ところが、オプションのヘッド部位の使用では、終止電圧を下回っても発振しない。発振するまで使い続けてしまうと、確実にバッテリーにダメージを与えてしまう。負荷の違いもあるんだろうけれど、回路の違いがこの差を生じている様だ

そこで、バッテリーを監視するシステムを組み入れた。指定の電圧を下回るとモニターランプが消灯する。回路図は次の通り

トランジスタ1つと抵抗2つ。簡単な回路だけれど微調整も可能で信頼性も高い

トランジスタのベース電圧が0.6Vを下回れば消灯する仕組み。微妙な個体差の影響を排除する為にVRは必須。放電器で終止電圧まで下げたバッテリーを使って調整する

一般のバッテリーチェッカーでは容量別に負荷を入れてドロップダウンした電圧を計測する訳だが、このライトの電源部として組み込むので、負荷はライトであって点灯時にバッテリーを監視する


セル個別に監視するにはマルチセルバッテリーモニターというものがあるが、この程度の機器に使うには過分なシステムだ。
もしも2セルのバランスが崩れる事を気にするなら、検出する電圧を少し上げてやってバッテリーを「早めに取り出す」ようにすればいい。そして個別に放電器にかける


 
理想を言えば、LEDを3〜4個並べてバッテリー消耗に応じて順次消灯していく、もしくはフルカラーLEDを使って色相が変化していく。そんな風に消耗の度合いがわかるモニターが良い。残りの使用時間が推定できれば非常に良い。
というのも、ライトは保安部品として、夜間走行中に使用を中止する訳にはいかないからだ。ロングライドとわかっていれば予備のバッテリーも携帯するが、常にそうする訳にもいかない

右の回路図では、バッテリーの消耗によってLED1から順に消灯していき、終止電圧に達すればLED3も消灯する。ニッケル水素2セルを想定すると、R2, R3は比較的に極めて小さな抵抗値で、R1は比較的ずっと大きく、VRはR2,R3と合計するとR1の50〜60%程度になるものを使う。その合計がR1の33%になる辺りがVRの調整目安になるだろう。LED1, LED2の消灯タイミングは、バッテリー残量のどのレベルをクローズアップするかという事であり、R2, R3の値でフォーカスする。LED1, LED2の消灯時に各々の残りの使用可能時間を推定できるようになるだろう。
面倒くさくてここまでやれませんけれどね(笑)

個人的には、小さいながら100lmのサブライトを着けているので、このニッケル水素充電池を大切にしても街乗りでは問題は無い。
この小さなサブライトとテールランプはバッテリーを共有している。今回作ったライトのバッテリーが別になってしまっているのは気に掛かっていて、単一の強力なバッテリーを用意して共有化する方法を検討してもいた。
でも、一方の使用中止が可能なので、バッテリーが分散・冗長化している事の利点も無くは無いんだなと思った

これを機にサブライトのバッテリーにもモニター回路をつけた
 



流用するのではなくケーシングから全てを自作してみたい。互換性も保てる様に全く同じ仕様で作る

ヘッド部位は、次章の1000lm超えのライトの為に作ったもので、思いの外に巧く作る事が出来た。これと同じモノを作る。ヘッド部位の形状は全て統一規格で作っている。
試しに800lmの主要回路とLEDが載るパーツを装着してみた

電池ボックスの部位は第一にコンパクトに作りたい。第二に防水性を確保したい。
敢えて1本用の電池ボックスを2つ合わせて、僅かなデッドスペースにスイッチやアタッチメント用のナット等のパーツを埋め込んだ。
超強力な接着剤を使っているのだが、電池ボックスがやや接着しにくい素材なので、アタッチメント類はもちろん全ての接合にボルトを使用した。多分塗料の乗りも悪そうだ

これにカバーを出来れば完璧なのだけれど、今のところ明確な方法は思いつかない。アクリル板や金属板を曲げて取り外しの利くケースとするのか。
意外にこの電源部の方がハードルが高かった。3Dプリンターを買うべきだろうか


防水処理は後回しにして、ケーシングとして使える状態に作りこんだ。取り敢えず、雨天で使うのでなければこれで問題は無い。形状的にHL-300を流用したものとほとんど同じになった。
せめて塗装できればいいのだけれど


昇圧回路をヘッド部位に組み込み、バッテリー容量を監視するモニターランプを付ければ完成だ。既に製作している発光部位を装着して使用する事が出来る

ヘッド部位を後ろから押せば下向きにできる。ヘッド角度の調整が簡単なのは、HL-300流用のライトと同様だ。そして更に、今回のものは発光部位の高さも数センチの範囲で調整できる



バーへ取り付けるベルトはSoubitez AV-828からの流用であるが、M4のナットを仕込んでいるのでボルト使用のものであれば流用できるものは多いだろう。100均のライトのベルトも流用できる


実は同じものを2つ同時進行で作っていた。
モニターランプのキレも良さそうだ
 




1000lm


効率次第だが7〜10W程度の電力を供給し、電流も2〜3Aを流す事になる。2灯にするとしても1回路で1〜1.5Aの電流を流す事になるだろう。
dcdcについては、LMR62421チップを使うので安定的な電圧を供給する事が出来る。より高出力でアップコンバートだけでなくダウンコンバートも可能なOKL-T/6-W12N-Cでも良いかも知れない。
定電流回路については、市販品も使えなくはないのだが、既述の理由から、OPアンプとMOSFETによる定電流回路を組む事にする。
効率の問題を問うなら、PowerLEDのVfを超える電圧分をMOSFETが熱としてしまうのを如何に抑制するかだ。R3の損失も無視できない。十分な照度を得ながら発熱を抑制する。可変電圧の安定化電源とブレッドボードを使って試行錯誤してみる他無い

赤色LEDは実機ではモニターランプとしても利用するのだが、このVfをそのままVrefに使う事も考えてみた。
通常はポテンションメータで分圧しVrefを可変とする事で、電流値をも可変とするところなんだろうけれど、様々な調整を簡潔に行う為にVrefを固定にすれば、dcdcの出力を変えてもVrefは変化しないので、PowerLEDのVfに応じたdcdcの出力を調整するのも簡単になると考えたのだ。
しかし、赤色LEDのVfが2.1Vであり、R3を2.2Ωとすれば約1Aの電流が流れる事になが、これに拠る損失も2Wと大きなものになる。
十分な照度を得るdcdcの出力はPowerLEDのVf+0.5V程度だったので、この電圧を基準にして、抵抗の分圧によってVrefを0.5Vにした。R3を1Ωとすれば500mA,更に並列に1Ω加えれば1Aの電流が流れる。追加の抵抗にSWを付ければモード切替になる

図の定電流回路は1灯分の1回路。2灯2回路にする場合にdcdcやVrefは共有して問題無い。dcdcの出力にコンデンサを入れた方がいいかな


ここで照度の計算をしておく。利用するPowerLEDはCree XHP50.xだ。
このシリーズにはVfが3, 6, 12Vの3クラスがあり、いずれも最大規格は18Wで2320lumenとなっている。つまり最大照度ですら128.9lumen/Wと高効率である。多分、低電力低照度でドライブすれば更に効率は上がるだろう。140〜150lumen/W辺りを期待できる筈だ。
2灯で1000lumenの照度を得るには、1灯当りに3.5Wを流し込めばいい。Vfが3.25Vであれば1.1A,Vfが5.75Vであれば0.6Aで十分だ。
R3には1Ωの抵抗2本を並列で繋ぐ事にするので、Vrefを0.55〜0.60Vに調整して、1.1〜1.2Aを流す

1灯で2000lumenを超えるクラスのPowerLEDを2灯も使って1000lumenというのはもったいない使い方の様にも思えるけれど、その事でより高効率になってランタイムが伸びるならその方がいい
 



材料も揃った。
のだが、ここにきて本当にニッケル水素でいいのかどうか疑問になってきた。リチウムイオン充電地で作る方が良いのではないか

持て余していた18650充電池が2本ある事もあり、良さそうな電池ボックスを見つけたので制御回路と共に衝動買いしてしまった。良さそうな電池ボックスというのは、ハトメなどは使わず接点不良を起こしそうもないもの。重要なポイントだ。
制御の安全性から1セルで駆動するのだが、2本セットして切り替えて使用すれば、突然のバッテリー切れにも対応できる

18650充電池と充電器は信頼性の高いメーカー品を所有している。個人的な懸念は、放電に際して制御モジュールが信頼できるのかどうか。
それを充電には使わないし、1セルの放電制御は単純でもある。それに発火・爆発事故は大抵がバッテリー自体もしくはマルチセル制御のバランス回路が原因ではある

リチウムイオン充電池の方が容量に対するパワーに優れるだけでなく取り扱いも簡単なので、安全性が担保されるなら使わない手は無い

 

という訳で、必要に応じて各部位をモジュール化する。バッテリー部位はサイズの異なるケースを簡単に付け替えが出来る様にする。ニッケル水素充電池4本のケースとリチウムイオン充電池2本のケースのどちらでも使えるようにする。
リチウムイオン充電池の使用は1セルで、ケースに収めた2セルを切り替え可能にする

800ルーメンのライトに流用した旧いライトがとても便利だったので、そのコンセプトを継承して自作してみたい。スケッチはこんな感じ。
赤線がリチウムイオンの電池ケースで青線がニッケル水素の電池ケース

電源部位と発光ヘッド部位が形態的に分離し、ヘッドの角度を簡単に調整できる。
そのジョイント部が少々大き過ぎる。もう少しコンパクトにしたい部位

LEDはVfが5.75VのCree XHP50.2を使う。dcdcにはTPS61088を使って昇圧するので、入力がニッケル水素の4.8Vであろうとリチウムイオンの3.7Vであろうと安定的な出力を得られるだろう。
つまり、2種のバッテリーケースと昇圧部位は切り離しピンコネクターなどで付け替え可能にする

定電流回路とLEDの組合せはdcdc出力とVrefをポテンションメータで調整すれば、LEDが付け換わっても対応は可能ではある。
但し、MOSFETやR3での損失を最小化するには面倒だし、Cree XHP50.2を外して代わりに取り付けたいと思うようなLEDも無いと思うので、この組み合わせはフィックスする

LED表示の電圧計を取り付けてバッテリーの電圧と昇圧後の電圧を切り替えてモニター出来る様にする。モニターランプは不要になる
 



LEDはCree XHP50.2のVfが5.75Vのタイプ。最大2546lm/19W。最大3000mAとあるのでその際のVfは6.3V程度になるのだろう。1400mAでは1120lm/8.05Wと効率が上がる。
5mm角のチップのために適合するコリメータがあまり無い。コリメータか台座を加工してやる必要がある

dcdcはTPS61088チップを使った昇圧モジュール。少々大きな負荷であっても出力は安定度に非常に優れる。10Aまで出力できる。念の為に出力側にコンデンサを入れておく

リチウムイオン充電池の制御回路はTP4056とDW01Aを使った有名な中華モジュール。
トランジスタ技術2018年12月号ではこのモジュールは多機能である事と安全性に於いてポジティブに評価されている。放電専用に使うのだが、過電流制御は3Aなので7.5〜11.1Wの出力が期待できて1000lmという目的には適う。
単三型ニッケル水素4セルの場合は8.0〜9.6Wの出力が期待できる

この電源部では、ニッケル水素4セルであろうとリチウムイオンであろうと、1200lm程度が限界という事でもある。dcdcはずっと余裕がある

2灯のLEDによる最大照度は5000lmものポテンシャルがあるので、定電流回路とLEDをフィックスしたモジュールは、そのポテンシャルを引き出せる仕様にしておく。この電源部では使えないし、5000lmは高照度に過ぎるが、高出力の電源に繋げば段階的に5000lmまで設定できるモードを用意しておく。
1200lm程度であればdcdcにLMR62421チップを使った昇圧モジュールでも不足は無かったのだが、10Aまで出力可能なTPS61088を使うのは、このポテンシャルを引き出す可能性を残しておく為だ

製作に先立って、Vref設定と制限抵抗の組み合わせを表計算ソフトで試し、モード設定を検討した。
基本として、436lmのLoモードと1076lmのHiモードをスイッチ一つで切り替える。
更にLEDのポテンシャルを引き出す場合として、2000lm/3000lm/4000lm/5000lmの設定を算出した。しかし、この為に3〜4個のスイッチを追加するのは多過ぎるので、2つのスイッチの追加で2036lm/2996lm/3956lmの切り替えを可能にする。2つのスイッチで3つのモードを加え得る

尤も、4000lmに見合う30Wを出力可能なバッテリーを用意できればの事だけれど。因みに5000lmの為には36Wの出力が必要になる。
リチウムイオン充電池には大容量で2Cの放電能力を持つものもあり、30〜40Wの出力が可能ではある。放電制御もそれ専用の高アンペアのものを使う事になるが、それらをどこまで信頼していいのかどうか疑問がある。また、常時使う照度ではないものの、ランタイムは30分程度になる。一般的な制御回路で18650バッテリーを使う場合はバッテリーが4本程度も必要になる。リチウムイオンのマルチセル制御はリスクが大きいし、携帯するにも少々無理がある。
可能性があるのは電動自転車で使う事ぐらいだろうか
 



ここで、実験ではなく、実際の回路図を示しておく。定電流回路は実験や800lmの回路と同じだが、パーツも異なっておりプログラムの値も異なる。モードスイッチについては、1つのスイッチを2灯の回路で共有する。それに付随する抵抗は2灯の回路で個別である


先ずは、自作のハードルが最も高いだろうヘッド部とジョイント

これが思いの外に綺麗に仕上がった。
取替えの利くヘッドパーツを着けてみたりした。敢えて同じサイズで同じ固定方法にしたのだ

回転箇所が2箇所ありヘッド部は180度近く上下に回転出来るだろう。少し下向きに回転できればいいだけだから電源部にジョイントする方を固定してもいい。その事でよりコンパクトに出来るならその方がいい

残りは時間の問題だ



防水対策は入念に施しておきたい。
と言っても、懸案となるのはメカニカルスイッチぐらいではあるけれど。半導体は水に濡れようが全く問題無いし基板ごとポッティングしておけば問題ない。基板などはエポキシ系接着剤で覆ってしまっても構わないのだ。但し発熱するチップ表面は除く。
また、ポッティングは振動対策にもなる。振動で壊れる可能性は極めて低いだろうけれど、ライトの電子基板にポッティングを施すのは実に適切な対策だ

一般的な市販品が浸水によって壊れるのは以前から不思議に思っていたのだが、発熱するチップを露出させておく為に防水処理が出来ないだけなのではないかと思っていた。もしくは単純に少しの費用をケチったか。手作りなら発熱するチップ表面のみを除いて防水処理を施すのは容易な作業だろう

懸案のメカニカルスイッチについては原則として躯体の底に取り付ける。これだけで浸水に対してはある程度の効果はあるのだが、湿気は防げない。
そこで、接点グリースを塗り込んでおく。スイッチを分解して注入できればかなりの防水効果があるだろうけれど、露出部分に塗っておくだけでもある程度の防水効果はある。
接点グリースは、バッテリー端子やコネクトピンなどのメカニカルな接点にも塗っておく。酸化などを防ぎ接点の通電を恒久的に維持する

接点クリーナーや接点復活剤が接点不良を解消する為のものであるのに対して、接点グリースは接点の劣化を防ぐためのもので、防湿・防水の効果も高い。いわば上位互換だ








 



 



 




市販品の嘘八百


余談なのだが、市販品について少し気になる事を記しておきたい

スペック詐欺が実に多いのだ。照度もしくはランタイム、多くはその両方でスペックを詐称している。
それは中国製のライトに多いのだが、それに止まらない。今や有名になったGENTOSの様なマニュファクチャーでも照度とランタイムで過大なまでの嘘八百を記している。一方、MagicShineといった中国製品でも嘘の無いスペックとコストパフォーマンスの高さで高評価を得ているマニュファクチャーもある。
もちろんGacironやCatEyeの様なブランドは仕様に嘘は無い (と思う)。但し非常に高額だが

どの様な詐称が多いか幾つかの例を示す

単三型のニッケル水素充電池や乾電池を使えるタイプのライトには、非常に過大なランタイムと照度の両方を詐称しているものが非常に多い。
例えば、某GENTOSの、400lmのHiモードで単3型2本で4.5時間のランタイムを喧伝している製品がある。単3型2本の電力量はせいぜい5.0Wh前後しか無い。最近のLEDが高効率になっているとはいえ、400lmの照度でドライブすれば1時間ぐらいしか保てない。
これと同じ某GENTOSマニュファクチャーから、210lmのHiモードで単三型2本で12時間のランタイムを喧伝している製品がある。計算するまでも無く大嘘である。ネット通販でのレビューでは、2本のニッケル水素充電池1900mAhで4時間しか保てず乾電池を使うと90分だったと記されている。この場合、4時間も保てたという事から逆算すると照度は100lm程度でしかない

リチウムイオン充電池使用で数百ルーメンクラスのライトでは、容量,照度,ランタイムのいずれかが記されていない製品が結構ある。それらは対象外にするのがいいだろう。
とある中国製品は、2600mAhのビルトインバッテリーで800lmを4.5時間も保てると喧伝している。800lmが正しければ1時間と少ししか保てない筈だ。しかも、LEDにはCREE XPG2 S3を使用していると誇らしげに記しているが、このLEDの最大照度は500lmでしかない。
購入者の多くはルーメン数を評価するのは難しいだろう。ルーメン数で詐称しておけば、ランタイムで帳尻を合わすのも容易になる

1000lm, 2000lmクラスになるとリチウムイオン充電池1セルで駆動できる限界になる。2000lmでも特別に大容量のバッテリーが必要になる。3000lm以上と記しているモノは、特別な電源仕様で無い限り、全部嘘だと考えていい。
次節の表を見て貰えばわかると思うが、このクラスは大容量バッテリーでも1〜2時間程度のランタイムとなる。
このクラスでも計算上であり得ない仕様を記しているのも多い。採用しているLEDの型番を誇らしく記しながら、その最大照度を超えるスペックを記しているものも多くなる。そして、「軍用」などと記せば売れると考えているようだ。
厄介だと思えるのは、比較評価が出来ない購入者にはその嘘がわかり難く、レビューなどにも反映され難い事だ
 



バッテリーの容量(種類),セル数と照度(lumens)から、ランタイムがどの程度のものになり得るかを計算してみた。AA(単三型),C(単二型)はニッケル水素充電池に限定する。乾電池は負荷によって容量が変化し、高負荷になるほど容量低下が激しいので対象外とする。また、1C以上の放電が必要となるケースを除外し空欄とした

条件として、昇圧や定電流回路による電力効率を90%,LEDの効率を125lm/Wと、非常に高効率なものとして設定した。この結果を10%以上も超える仕様が記されていれば、それはスペック詐欺だと考えていい

 



手持ちのライトのスペックを如何に推定するか。
多くの場合、バッテリー容量を基準に計算していく事になる。ニッケル水素充電池を使っているなら当然だが、リチウムイオン充電池でも同じで、バッテリー容量が最も信頼の出来るベースになるだろうからだ。容量を測定できる充電器を所有しているなら理想的だ

そして、実際にランタイムを測定してみて、照度を算出する

その際の昇圧や定電流回路による電力効率とLEDの発光効率は、当該ライトのグレードから勘で憶測する他ない。回路効率は昇圧と電流制御の各々の回路で90%以上はある筈で、この二つを掛け合わせれば最低でも80%程度となる。通常は最適化によって全回路で90%程度はあると見做していいと思う。
CreeのLEDを使っているなら120lm/W前後で設定していいだろう。その他のLEDなら残念ながら100lm/W程度だ

これで、ランタイムと照度が判明する。カタログスペック通りの製品は多くはないだろう
 




ビンテージライトの魅力


流用した旧いライトはCateye製のHL-300で、80年代末に製造販売されていたもの。右画像は豆電球に代えて砲弾型のLEDに改造したもの

世界的に売れた人気商品で、未だにeBay等でビンテージとしての取引が散見される。数十ユーロの高値なので日本から買うと送料と併せて1万円ほどになりそうだ。フランスの自転車アクセサリメーカーが丸パクリしたほどだった(次節)。アメリカ市場からの要求でテールライトとして使える様に赤いレンズの製品も作られた

ハロゲンランプと言えば聞こえはいいが、いわゆる豆電球のライトであり照度は非常に低く路面を視認するなどには向かない。大きなリフレクターに依って被視認性を得る為のライトなのだろう

シェイプされ丸みを帯びた電源部と発光のヘッド部が形態的に分離しているのが魅力だ。ヘッド部は上下に90度動かせる。外して左右逆に取り付ける事も出来る。固定のためのベルトは90度づつ回転させ4つの方向にセットする事が可能で、ハンドルにもステーにも取り付ける事が出来る。
これら、自由度は非常に高い

内部構造も良く出来ている

バッテリーを出し入れする為に、バッテリーボックスは単純に分割されるのではなく、ボルトやスイッチがスペースを阻害しない様に入り組んだ構造になっている。その事で、電源部の内部は余分なスペースを排除して、コンパクトに仕上がっている。2本のセル間隔は薄い樹脂板1枚分でしかない

ヘッド部への通電の為に回転部分に金属端子があるのだが、これを外気に触れさせない構造になっている。ヘッド部は雨天で使用しても浸水しそうもない構造だが、底に水抜きと思われるホールがある

こうした細やかな構造は80年代の日本製品ならではかも知れない。
この後継機種にHL-700(右画像)が登場するのだが形態的にそれっぽくしただけで、構造的には単純で面白みが無い。90年代以降はマーケティングと事業計画の時代で、事業性が重視されればまだ良かったのだが安直に経費節減が重視されるようになり、工業製品のデザインは陳腐化していった
 



Cateye HL-300を丸パクリしたのが、Soubitez AV-828, AR-829だ。フランスのメーカーで、検索したところとっくに廃業してる様だ。Cateyeとよく似たラインナップで、自転車のライトメーカーとしては世界的に有名だったんだけれどね

ジョイント部分の取付け位置がHL-300とは異なっていて、その為に自由度が損なわれている。例えばハンドルの下に吊り下げてもヘッド部を上方へ引き起こす(locate)事はできない

内部構造やスイッチなども見るからにチープで、創意工夫の形跡は全く無い。無駄なスペースも大きい。品質は100均の中国製レベルだ

どうせならHL-300を完全コピーしてくれれば良かったのに、それだけの技術も無かったのだろうか。
フランス製品は、たまに面白いモノを作るが、基本的にチープなものばかりだ。販促はやたら巧みだったりするけれどね

オークションで格安で出品されていたので入手した。もちろん流用・改造が目的だ
 



Cateye HL-300の流用については散々記した。HL-300の流用が基準だった

ほぼ同じ方法で、Soubitez AV-828を流用しようと思った。ヘッドのジョイント部を移植するように場所を変えれば、HL-300と同じ様に自転車に取り付ける事も出来るだろうとも考えた。その為に買ったのだ。コレクター趣味は無い

しかし、ヘッド部とジョイント部は自作した方がよりスマートなものが作れそうだ。HL-300を流用したヘッド部と互換があり形状や品質的に遜色も無い(左画像)。
MT3608のdcdcも、ギリギリだが内部に収める事ができる

そうなると、電源部の品質の悪さが気になり始め、市販の電池ボックスで良さそうなのを選んだ方がいいのではないかと思うようになった。
取り付けのベルトは使えそうだが、そんなものは100均製品から流用できるものでも十分だ

そんな訳で、Soubitez AV-828, AR-829はお蔵入りだ。否、捨てかな

流用するにしても、十分に魅力的な製品で無ければその気にはなれないものだね
 



モダンライトが魅力的であれば流用する必要など無かった

どうしてこうなっちゃったんだろうな。最近のライトは四角っぽい筒状もしくは円筒形のデザインばかりで、内的なパートモジュールの機能などが形状に現れる事は無い。
工業デザインというのはモノの概念化でもあるのだから、その概念的な機能が形態に顕れる事は所有者にとって魅力的な事だと思うのだが。
電子時代のデザインには、そうした機能の形態化はあり得ないのだろうか。
少なくとも高照度化に伴う機能は新たに生み出され始めていて、それらが形態や見た目に顕れる事も無くは無いが

残念な事に日本企業の製造するライトはいたずらに照度を上げる事しか能が無い様に見える。ライトとしてのデザイン,コンセプトワークは硬直化してしまったかの様である。
Cateyeも例外ではなく、超高照度のライトにTIR(コリメータ)を装着する暴挙にまで及び(右画像)、対人・対向車両に対して攻撃的なライトを平気で作り続けている。高照度化に相応しい車両のライトとしてのコンセプトなどは考えてもいない様子だ。
GENTOSなどは中国販売業者でもやらない過大なまでのスペック詐欺をメーカー自ら喧伝している始末だ。
どちらも、価格に応じたアリバイ作りに熱心なだけである

車両のライトとしてのアイデア,システム等では、既に中国製品の方が優れているものが散見される。StVZO準拠などもその1つの表れだろう。Hi/Loの切替が可能な製品まで出てきている。
中国製品全てが良い訳でないのは確かだが、GacironやMagicShine, Lumintop等の優良メーカーが現れ始めているのも確かだ。右肩上がりの経済時代に中国メーカーは冒険的に設計・製造が出来たのかも知れない。それら全部が成功している訳じゃないにしても。
その時代は、ちょうどリチウムイオン充電池が当たり前の様に使われ始め、自転車のライトの高照度化が進んだ時代に重なる。高照度化に応じたデザインをする契機を得た幾つかの中国メーカーは時代に選ばれたと言っていいのかも知れない

LEZYNEの様なアメリカ企業も注目株だ。ある製品はStVZOに準拠しながら車両としての配光にも妥協が無い。照度のわりに視認性が高い。配光に関しては最も先進的なメーカーだろう。デザインもユニークで面白いのがある
 




Lumintop B01


Lumintop B01は、コストパフォーマンスに優れ設計者のこだわりを感じさせる人気商品だ。
裏面反射式で点滅モードが無ければStVZOに準拠しているのではないかと思える配光で、Hiモードで850lmの高照度を誇る。その色調はウォームホワイトというよりかつてのフォグランプの様な黄色で、雨天でも視認性に優れると言われる。完成度の高い魅力的なライトだ

そんなB01にも持病がある。スイッチが利かなくなるのだ。知る範囲で複数の同じ症状を耳にする。走行中に突然消灯する不具合もスイッチの接触が原因で、その程度に因りモードが変わってしまう等の不具合が散見される。
あと、スイッチとの関連は無いと思うが、次いで多いのが充電できなくなったり充電が停止しなくなるリスクの高い不具合がある。折角バッテリーを入れ替え可能なのだから充電は信頼性の高い機器で行うのが良いと思う。容量や電圧を表示できる充電器であれば保管時なども適切な状態にする事が出来る

個人的には、B01はあまり好きではない。先ずそのデザインが面白くない。
StVZO的な配光は持て囃されてはいるが、本当にそれがフロントライトとして相応しいのか疑問がある。街中では問題になる事は無いだろうし対人対向車を幻惑させないのは非常に好ましいけれど、街灯の無い真っ暗な田舎道では確実に視認距離が短くなる。
ウォームホワイトなら好きだが黄色というのはこだわり過ぎなのではないかと思う。因みにカタログスペックでは850lmとなっているが、実際は最大で550lm程度の照度しかない

そんなB01を入手したのは、それが持病を発症した為に持ち主が不要と判断したからである。珍しいLEDだし部品取りに面白いかも知れない
 



如何にして組み立てられたかを正しく推定できれば、分解も正しく行うことは容易だ

直径23mmの円形基板1枚に全ての回路が載っているのには驚いた。昇圧回路,定電流回路,モード制御、更にリチウムイオン充電池の充電制御,放電制御の全てがこの小さな基板にまとめられている

スイッチが利かずに全く動作しなかったのだが、基板を取り出して直接に操作すると完全に正常である事が判明した

ここまで分解できると流用も好きなように出来る。
ふと思い付いたのは、バッテリーをニッケル水素にする事だ。ランタイムは短くなるだろうけれど、リスクは可能な限り排除したい。
とは言え、まずは元通りに修理してみよう
 



持病は元通りに修復しても再発する。修理するならその原因を取り除く事も出来た方がいい

分解のプロセスで観察できたのは、スイッチを押すとその基板が内側へ動く事だった。それは基板が所定の位置からずれてしまっているからなのだが、スイッチの外側にはシリコン製の防水カバーがある為に、この基板を固定するのは少々困難な構造だ。
このライトを自転車で使う気が無いのもあって、困難な事はやる気がしない(笑)

簡単な処置はタクトスイッチを付けてしまう事だが、そうすると防水に支障がある。リチウムイオン充電池を使ってる機器での浸水は避けたいところだ。防水タクトスイッチも良いかも知れない。
という訳で、シリコン製のカバーを破棄し導電ゴムを新調しようと考えた。100円で売ってる計算機のボタンから取り出そうとしたところボタン含めてサイズが合ったのでそのまま流用した。操作感も非常に良い。
万一カバーから浸水しても本体には浸水しないように処置する

この持病は、発症する前であれば、予防処置を施すのは難しくは無いのだが

タクトスイッチを埋め込んだ。ちょっと格好悪くなった(笑)。ビスカバー台座を付けると見栄えは良くなる。カバーを嵌めれば防水性も完璧になるし、偶然だがその状態で操作も出来る。
計算機のボタンは見栄えも操作性も良かったのだが、浸水を防げると思え無かったのだ。本体への浸水ではなくスイッチ内部への浸水ではあるが。そこで防水のタクトスイッチを埋め込んでその周囲をポッティング処理をした

防水タクトスイッチの防水性がどの程度のものかはわからないけれど、稼動部分に少しコンタクトグリースでも塗布しておけば大丈夫そうに見える。
操作性はクリック感覚もあってCRスイッチに比べれば当然良い

小さなスイッチではあるけれど、筐体の元々の開口部は小さ過ぎるので、リーマーで広げて押し込んだ

以上の一連の修理でモニターランプを外してしまったが、操作に影響する事は無いしこのライトを使って充電する事も無いので問題は無い
 



旧来的で懐中電灯的なデザインは気に入らないし、リチウムイオン充電池を使う気になれない事と点滅などの過剰に多機能な制御モードも不要に思えるので、ヘッド部だけを流用する事にする。電源はニッケル水素充電池の単二型2本にして、裏面反射方式のリフレクターとLEDのみを使う。
ヘッド部は先端から十数ミリのところでカットしてしまえば欲しい部位だけが残る。ヒートシンクとしての体積が少なくなるが許容範囲だろうと思う

修理が終わってしまうと、途端に興味を持てなくなったりするんですけれどね
 




御感想でもありましたら
 


e_mail to webmaster