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ロードバイクにミラーは着け難い――

世の中にはいろんなものがあるね。

・インナーを通して後方をフロントエッジに映し出すヘルメット
・ヘルメットバイザーに装着するバックミラー
・眼鏡のフレームに装着するバックミラー
・ヘルメット側頭部に装着するバックミラー

この中で一番実際的だと思うのはインナーを通して後方を視認出来るヘルメットで、オートバイ用のもの(イタリア製)が有名だ。先ず自転車用のもの(イギリス製)が開発/販売され、後にオートバイ用のものが販売された。ちょっと視線を上げれば後方がパノラマで見えてしまう優れものだ。
外装されるパーツは無くパッと見ただけでは判らない。もちろん構造も複雑で容易に自作出来る様な代物でも無い

他のものは全て自転車用であり、小さなミラーを外装として、頭部周りに取りつけるものである。何故に頭部周りばかりなのか。多分、スポーツタイプの自転車にはバックミラーが取り付け難いという事情があるからだと思う。
調べてみても、これらは賛否両論が極端でよくわからない。30分もあれば簡易に作れてしまえそうなので、試しに自作して使ってみようと思った。
使えそうであれば丁寧に仕上げればいいし、使えなさそうであれば、また他の方法を考える
 


 
cycle Mirror
4th March 2008
--
 
chapter1: サイクル・リアビュー
 
1-1. 中途半端な速度
1-2. 保安部品という意識
1-3. 取付相性の悪さ
 
chapter2: 市販品あれこれ
 
2-1. REEVU
2-2. ヘルメット装着
2-3. 眼鏡装着
2-4. オークションで
 
chapter3: あくまで試作
 
3-1. 素 材
3-2. インプレッション
3-3. 課 題
 
chapter4: ちゃんと作ってみる
 
4-1. ヘルメット装着用
4-2. ...
4-3. ...
 


chapter1: サイクル・リアビュー


交通の流れに乗れる車両であれば、後方確認が必要なケースもそうそう多くは無い。車線変更の場合でも、スペースがあり後方の流れに異状が無い事を確認する程度に過ぎない。また、そうした車両である車やオートバイには視認性に優れたバックミラーが装備されていて、常態的な後方確認も負担では無い

しかし、20〜40km/hで巡航するロードバイク等の場合、後方から接近している車両の有無を知っておく必要があり、車線変更の場合などはもちろんだが、道路幅員によっては、追い抜かれる為のポジションをキープするなど、流れを阻害しない為に、頻繁に後方の状況を確認しておく必要がある。
個人的には、交通量の多い幹線道路の車道を自転車で走る事はそう多く無いのだが、後方確認もほとんどせずに駐車車両を迂回している自転車などを見るにつけ無謀に思えてならない。車も運転する立場からすると、動きが明示的では無い自転車に流れを阻害されるのも怖いもの

交通量の少ない補助幹線や生活道路などでも、原則的には、事情は変わらない。
個人的には、脇道からノーズを出して来る車両を想定するので、車線の中央寄りを走る事が多い。既述だが、後方からの車両に対しては追い抜かれるように車線を譲る。
こういう場合にバックミラーがあるとないとでは、対応の容易さや安心感に大きな違いが生まれる

中途半端な速度故に、様変りする周辺状況を把握する必要性が高いのが自転車、特にスポーツタイプの自転車であって、そのポジション的な理由から、それが困難にもなっている
 



ロードバイクにアクセサリー類をゴテゴテ装着するほど品の悪い事も無いと思う。と言っても、安全性に係るものは取り付けない訳にはいかないんだよな…
ミラーという対象に、保安部品としての意識があまり無い様に思えるのは不思議だね。
法令で義務付けされているのは、
・ヘッドランプ
・テールランプ(乃至リフレクター)
・警報機(ベル)

昼間しか走らない人もいるんだろうけど、普通、ライトは必需品になる。交通状況を考えれば、バックミラーがそれほど必需品と考えられていないのは奇妙な話しだ。特に、都心部など

かく言うわたしも永らくランプしか装着していなかった…
 



バックミラーは、取付相性が悪くなければ、もっと普及しているのではないかと思う

・スタンドが(普通)無い為に壁などに保たせ掛ける時に邪魔になる
・前傾姿勢なのでミラーの適性位置が少ない(肩が邪魔になりがち)
・ハンドル中央部しか固定部位が無くミラー自体を適性位置に設置し難い
・バーエンドタイプもあるが視認時の視線移動が大きく後方視野も小さい
・ミラーを適性位置に設置したロードバイクの格好悪さ(笑)


右の画像は、ハンドルのドロップ部分は持たないと決めて、バックミラーを取り付けてみた。どんな状況でも邪魔になる事は無い。
視線移動は少々大きいが、ガラス製品故の視認性の良さもあって一瞬で済む。ハンドル内側に設置し太股越しに後方を視認するので、真後ろこそ死角に入ってしまうが、後方車両を見逃すことは無い。

取付けた当初は気付かなかったが、右足を内側に畳む様に、別の言い方をするとトップチューブに膝を寄せてやれば、このミラーで真後ろも確認出来る

取付位置をブレーキパッドに寄せてみた(左画像)。
下ハンドルを持っても邪魔にならなくなった。手に当たるギリギリの位置だけれど、ほぼ問題無い。
ドロップ部分を持てない事はやはり大きなマイナスなので。こんなところに設置しないで済むに越したことは無いんだけれど、一度ミラーの便利さに慣れるともう外せない感じ
 




chapter 2: 市販品あれこれ


こんな風に見えるらしい


オートバイ用のものが有名で、フルフェイスタイプしか無く、後頭部に大きな開口部が見える以外は普通のものと見た目に変りは無い

自転車用のものも、画像のようにバイザー(?)の裏側を見上げれば後方がパノラマで見えるらしい。中央部が前後に亘って隆起している感じのデザインだが、それほど違和感は無さそう。
個人的には自転車用のヘルメットは好きじゃないので買う積もりは毛頭無いんだけれど、こんな風に後方確認出来るなら製品自体は画期的だと思える


自転車用を、オートバイ用と比較すると、後方からの光をインテークする開口部の大きさがかなり小さい。
上の画像のようにミラーに映る後方の明度が十分にあるのかどうかちょっと疑問になる。もしくは左右の拡がりは十分にあるのかなど
 



BELLのMetropolis(右画像)は、専用の小さなミラーをバイザーに取り付ける事が出来る様になっている

16th January 2009
BELL男様よりメッセージを頂いたので紹介させて頂きます(limitation : open)
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BELLのMetropolisに付く、バイザーミラーを使っている者です。
これはかなり優れものだと思います。
以前、なくしてしまって暫く無い状態で運転していましたが、
もはやミラーなしだと不安でしょうがない感じ。
(すぐさま同じモノを再購入しました)

ヘルメットを脱いだ時は、ミラーが根元から折れ曲がって
バイザー上へ格納されることで、邪魔にならない構造もGOOD。

REEVUも非常に気になる商品ですが、
すでに製造中止だそうで、ほぼ入手不可みたいですね。

以上、ユーザーインプレでした
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やはり計画的にミラー装着を織り込んで設計したものは使いやすいのでしょうか。
左側走行用の、つまりバイザーの右側に取り付けるものがあるのかどうかなど気になった事をメッセージでやり取りさせて頂いたところ、
・日本で販売されているのは左側走行用
・メリットは視線移動量の小ささにある
・少し頭部を振るだけで視界を自在に移動出来る
また、フリップミラー以外にも、後部取付テールランプやレインシールド,ウィンターキット(防寒イアーパッド)などがあるそうです。

また、所有されている画像の掲載許可も頂きました(右画像)。シルバーのシェルに白熱灯の光が反射してなんとも格好いい。前方から突き出た華奢なミラーが大気圏外を連想させるようで、SFっぽく感じてしまうのだが…。
数年前のモデルだそうだ。バッテリー込みだからか、テールランプがでかいなぁ(笑)

出来れば実物を見るべきなのだろうけれど、この画像はじめ紹介されているサイトなどでも、以下に紹介する“後付け”ものとは完成度のレベルが違うのがわかる




どんなヘルメットにも取り付けられるミラーもある

インターネット上でいろんなインプレッションを読んでいると、

・視認性が悪い
・邪魔になる
・二度と使わない

・視線移動だけで後方確認出来る
・これなしでは怖くて乗れなくなった

と、長短真っ二つの評価が伺えた。どっちが本当なのか…、どっちも本当とも考えられそうだけれど、実際にどんな見え方をするのか想像するのがちょっと難しい
 




ノーヘルの人にはこれがいいのでしょうか。レンズ(眼鏡)と同じ高さのものばかりで、通常の視野を妨げそう。また、ミラーのフレームが細いものは振動で振れないのだろうかとも

装着部位は3本ピンでフレームを挟むようになっているので、断面が長方形のフレームで無ければ装着出来ないだろうと想像出来る

基本的な視認性能はヘルメット装着のミラーと変わりないと思える。ネット上でのインプレッションの長短も似たような不可解さだった





価格は2,000円余りで、ヘルメット装着ミラーも同様で、さほど高いものでは無い

しかし、30分もあれば試作品を作れてしまうだろうと思えるようなものなので、そうして視認性などを確認してみたい

と言うか、作ってみたい、というのが本音
 



こんなもの見付けました。1780円

ハンドメイドにしてはなかなかしっかりした造りだが、少々重過ぎるんじゃないかと思われる。説明にも、アームの耳寄りに取り付ける事で安定するとされている

実際、これは、

・重い
・視界を遮る。もう少し上方に位置できればいいのでは…


実は、下の写真にあるようにほとんど市販品なのだ



こんなもの見付けました。100均商品

ダイソーの「のびーるミラー」である。これを使った商品がオークションで、上のもの以外にも、ちらほら見られる。キャップにクリップで挟み込むものなどが1,500円余りだった

多分、ヘルメットに装着すれば重さの問題もクリア出来るかと思う
 




chapter 3: あくまで試作



ダイソーの「のびーるミラー」は未だ知らなかった。とはいえ、軽量素材の価値はあるだろう

試作品という事もあって素材を100均で集めたけれど、シールミラーは波打ってしまいそうに見えるので、アクリルミラーを用意した。ガラス製品とほとんど変らない安定した像が映る

・コードハンガー(ヘルメットに取りつけるアタッチとして)
・アルミワイヤー, 1.5 mmφ
・アクリルミラー, 50 x 50 mm



コードハンガーは直にそのまま使えそうだったから購入したまでで、あくまで試作品用のもの。強力なクッション付両面テープが付いている

アルミワイヤーは軽量で曲げ易いのが長所で意外に振動も小さい。シュリンクチューブで蒸着してやれば、外観も綺麗になり、歪に曲がる事も無く振動も抑制出来ると予想している

アクリルミラーは実に綺麗な像を映してくれる。半分にして使う
 




コードハンガーの両面テープは余りに強力なので、マスキングテープを貼った上に取り付けてみた。ヘルメットの前寄り部分に付けたり、側頭部に付けたりしてみたが、どちらも変わり無い

このテのものとしては、25 x 50 mmと比較的大きめの(?)ミラーだからか如何か、視認性はいい。視線だけで10〜40度ぐらいをカバー出来、少し右へ首を振れば真後ろも見える


肩越しに後方を見る感じになる。
もしママチャリの様なポジションであれば眼よりも少し低い位置にミラーがあってもいいのかも知れないが、前傾姿勢になるので、眼よりも高い位置にミラーを設置し、やや右上を見上げた時に後方確認が出来る様にするのがいい感じだ。
そうすれば、ミラーが右前方の視野を妨害する事も無い


これは想像以上に優れものだと思う。
この試作品では走行時に少し振動するのだが、ワイヤーをシュリンクチューブで蒸着させ、テープ止めでは無く圧着させてやればまず大丈夫だろう

後方視野も広いし、前方視野を阻害する事も無い。車体にバックミラーを付ける必要も無くなる

しかし…
 



どうすれば見栄えを良く出来るだろうか

簡単に着脱可能にしたい。
ヘルメットに台座を取り付け、調節可能で、着脱可能、というのは想像するに難しい…

因みに、個人的には自転車に乗る時にヘルメットを着けることは滅多に無いので、眼鏡に装着するバックミラーを作成した方がいいんだろうか。
試作は何だったんだ?って感じになっちゃうけれど、試作時に使ったヘルメットはスノボ用のもので、真冬の防寒や怪しい天候時の雨対策に自転車でも着けることはある

そんな訳で、当分はハンドルのドロップ部分に設置したミラーは外せそうも無い
 




chapter 4: ちゃんと作ってみる


 


4-2. ...



 


4-3. ...



 




御感想でもありましたら
 


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